本田圭佑 日本選手初の決勝T弾決める “予告ジョーカー”宣言「途中からが有力」

 「ロシアW杯・1回戦、日本-ベルギー」(2日、ロストフナドヌー)

 サッカーW杯ロシア大会に出場している日本代表は6月30日、ベースキャンプ地のカザンで決勝トーナメント1回戦のベルギー戦(2日)に向けて、冒頭15分間を除く非公開で調整し、試合が行われるロストフナドヌーへ移動した。MF本田圭佑(32)=パチューカ=は「途中から出るのが有力だと思う」と“予告ジョーカー”宣言。史上初の準々決勝進出へ、記録ずくめの男が決勝トーナメントで日本人初のゴールを狙う。

 予期せぬ言葉が飛び出した。額に大粒の汗を浮かべた本田は、自身が果たす役割を問われ「どういう形…もちろん途中から出るのが有力かと思う」と、まさかの“予告ジョーカー”宣言で自らの起用方法について言及し、「先発で出る準備はいつでもできているし、途中から出てもやるべきことの整理はついている」と続けた。ここまで出場2試合はいずれも途中出場のため、それは予想の範疇(ちゅう)ではあるが、ポーランド戦前に先発メンバー変更の可能性が報道されたことに苦言を呈していた男の発言としてはいささか驚きだった。

 切り札としての本田に懸かるのは、得点に直結する仕事であることは間違いない。日本にとって3度目の決勝トーナメント1回戦だが、02年日韓大会はトルコに0-1、10年南アフリカ大会はパラグアイに0-0からのPK戦で敗れており、勝利はおろか得点すら挙げられていない。ゴールを決めれば日本人初の快挙達成となる。「得点に絡む動き、プレー、アイデアを出す準備に時間をかけたい」と意欲的に語った。

 記録ずくめの本田には“日本人初”の称号がふさわしい。今大会ではW杯3大会連続で得点とアシストを記録し、ベッカム(イングランド)ら伝説と肩を並べた。ピッチに立てばW杯通算出場10試合となり、歴代最多の中田英寿、長友佑都らに並び、途中出場でゴールを決めれば、交代出場で通算6得点目となり、中山雅史と並んで日本歴代最多となる。

 全てを出し尽くした過去2度の16強進出とは確実に状況が異なる。西野監督は第3戦で主力選手をベンチに置くことで、フィジカル面に大きな余力を残すことに成功した。加えて本田は「10年(W杯)を経験した選手が何人(5人)もいることはビッグアドバンテージ」だと断言。「余裕ある状況でチャレンジできる状態で勝てるかどうか」と精神面での余力を強調した。

 経験が絶対ではないことも理解している。「分の悪い戦力」と認めるベルギー攻略の鍵は遊び心だと持論を展開した。「経験値だけでは対応できないシチュエーションは起こり得る」と想定し、「そういう時は単にチャレンジではなく、楽しみながら遊び心を持ちながら、未知のチャレンジが求められる」。それもまた、精神的な余力なのかもしれない。

 「前に進まないといけない。そこで勝つことを実現させないといけない」と大一番を見据えた。日本に立ちはだかってきた大きな壁。乗り越えた先には史上初の8強が待つ。

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