西野ジャパン、初8強へぶっつけピッチ 芝の保護のため試合会場使えず

 「ロシアW杯・1回戦、ベルギー-日本」(2日、ロストフナドヌー)

 日本史上初のベスト8入りを目指すサッカー日本代表は2日(日本時間3日)、ロストフナドヌーでの決勝トーナメント1回戦でベルギーと対戦する。最終調整は試合会場で行ってきたが、現地入り直前に国際サッカー連盟(FIFA)から通達があり、芝生のコンディションを理由に両チームともスタジアムでの公式練習が不可に。“ぶっつけ本番”のピッチで迎えることになった。また、MF柴崎岳(26)=ヘタフェ=は4試合連続の先発が濃厚。スペイン1部リーグ、レアル・マドリードやバルセロナといった“大物”から得点を奪った背番号7が8強へと導く。

 新たな歴史のチャレンジへ、ぶっつけ本番のピッチで戦うことになった。日本代表チーム広報担当によると、FIFAから、前日の公式練習で会場のロストフ・アリーナが使用不可との通知が届いたのは、ロストフナドヌー入り前の6月30日夕方(日本時間1日未明)だった。

 ベルギーも公式練習での使用は認められず、理由については「芝生のコンディション、という説明だった」という。練習は、同市内でそれぞれ別会場を与えられたという。

 決戦の地、ロストフ・アリーナは今回のW杯に合わせて14年に起工し、今年に入って完成。芝生は欧州各地に法人を持つオランダのSIS Pitch社が手がける、人工繊維で天然芝を補強するハイブリッド芝「SIS Grass」を採用した。

 一般的に総天然芝に比べて耐久性に優れ、ロシアW杯では6会場で使用。ロストフ・アリーナでは6月17日のブラジル-スイス戦を皮切りに、中2日間隔で1次リーグの4試合が行われた。

 ぶっつけ本番という条件はベルギーと平等。もっとも、懸念されるのは日本の生命線とも言えるショートパスへの影響だ。カザン入り後も、選手たちは練習場の芝生について「ボールがぶれる」と印象を語り、西野監督も「ピッチがどこも悪い。天候が良くて、質の良い大会になると思っていたけど、ピッチ上ではそうはいかない印象を受けている」と話していた。破格のパワーを持つエースFWルカクを中心に、ベルギーがフィジカルの強さを前面に押し出す展開となると、苦戦の度合いは強くなる。

 一方で希望となるのは養生期間の長さだ。最終利用はアイスランド-クロアチア戦が行われた6月26日で、ベルギー戦まで中5日ある。実際、スタジアムではピッチレベルへの立ち入りは許可されなかったが、スタンドからは青々とした芝生が広がっていた。

 ピッチから出てきた女性係員も「ピッチコンディションは大丈夫。心配はいらない」と太鼓判を押す。試合当日に初めて踏みしめる芝生の特徴を迅速につかみ、日本サッカー未到のW杯8強入りを決める。

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