Cロナ夢破れた…シュート6本も徹底マークに不発 今後については語らず
「ロシアW杯・1回戦、ウルグアイ2-1ポルトガル」(30日、ソチ)
決勝トーナメント1回戦が始まり、C組1位のフランスが前回準優勝でD組2位のアルゼンチンを4-3で退け、2大会連続で8強入り。FWキリアン・エムバペ(19)=パリ・サンジェルマン=が2ゴールで勝利に貢献した。A組1位のウルグアイはB組2位の欧州王者ポルトガルを2-1で破り、2大会ぶりのベスト8。両チームは7月6日の準々決勝で顔を合わせる。サッカー界の2大スーパースター、ポルトガルFWクリスティアノ・ロナウド(33)=レアル・マドリード、アルゼンチンFWリオネル・メッシ(31)=バルセロナ=はいずれも姿を消した。
唇をかみ締め、虚空を見つめた。早過ぎる終幕。放った6本のシュートが不発に終わったC・ロナウドは「チャンスは多かったが、点を多く取った方が勝つ」と素直に敗戦を受け入れた。自身4度目のW杯。またも頂点に届かなかったポルトガルの主将に、生暖かいソチの夜風が吹き付けた。
1次リーグで4得点を記録した男への相手マークは予想通り、厳しかった。左から持ち込む得意の形は次々とコースをふさがれ、好位置のFKも壁に当てた。0-1の後半開始前に円陣を組んで味方を鼓舞したが、プレーの息は合わなかった。終了間際にはいら立ちを爆発させ、主審に怒声を浴びせて警告を受けた。
ボール保持率61%と圧倒し、3倍以上のシュート20本を放ちながら1得点のみ。サントス監督は「ロナウドは一人でプレーしたわけではない。負けたのは相手が2点を取ったから」とエースをかばった。2年前に欧州王者となり、23歳のMFベルナルドや21歳のFWゲデスらも台頭した今大会は手応え十分で臨んだだけに、チームの落胆も大きい。
世界年間最優秀選手に贈られる「バロンドール」5度受賞はメッシと並ぶ史上最多。所属するレアル・マドリードでは史上初の欧州チャンピオンズ・リーグ3連覇に輝くなど数々のタイトルを手にしてきたが、またしてもW杯制覇は夢に終わった。「今は先のことを語る時期ではない」。希代のスーパースターは今後の代表活動について明言を避け、静かに祭典のピッチを後にした。