ネイマール弾でブラジル7大会連続8強入り 6度目のVへ エースが完全復活
「ロシアW杯・1回戦、ブラジル2-0メキシコ」(2日、サマラ)
1回戦が行われ、6度目の優勝を狙う国際サッカー連盟(FIFA)ランキング2位のブラジルが、同15位のメキシコを2-0で下し、7大会連続の8強入りを決めた。後半6分、FWネイマール(26)が先制ゴール。終了間際にはゴール前でネイマールが出したボールをFWフィルミノが押し込み、ダメを押した。メキシコは7大会連続で16強止まり。またも8強入りの壁を突破することができなかった。
蝶(ちょう)のように舞い、蜂のように刺した。後半6分、ペナルティーエリア手前でボールをキープしたFWネイマールは、軽やかなヒールパスで左を走り込んだMFビリアンにパス。そのままゴール前に走り込み、縦に切り込んだビリアンのクロスに、スライディングしながらのシュート。先制弾を突き刺した。
王国ブラジルのエースが、完全復活だ。ネイマールは2月末に右足首を骨折して手術し、17日のスイス戦で10回のファウルを受け、右足首を再度痛めていた。チチ監督は前日会見で「トップコンディションに戻った」と全快宣言。その言葉通りのプレーだった。
ウルグアイFWカバニ、フランスFWエムバペ。ネイマールのパリSGの同僚が、チームを勝利に導いてきた。同じパリSGのDFチアゴシウバは「我々にはネイマールがいる。勝利の立役者となった彼らのプレーに触発されるはずだ」と予見していた。
1次リーグでは初戦のスイス戦に引き分け、2戦目のコスタリカ戦に勝利した際には、試合終了後にひざまずいて涙を流した。自身3度目のW杯。母国で行われた4年前は準々決勝で背後からのファウルを受けて負傷。欠場した準決勝でチームは大敗した。脂の乗りきった26歳。かける思いは強い。
後半43分にはカウンターからドリブルでペナルティーエリアに進入。FWフィルミノのゴールをアシストして試合を決めた。1ゴール1アシストで、完勝へ導いた。試合終了と同時にボールを高く蹴り上げ、この日は笑顔で仲間とハイタッチした。