鎌田大地 W杯初選出御礼弾 自らの記録更新3戦連発!欧州CL決勝T導いた
「欧州CL・1次リーグ、スポルティング1-2アイントラハト・フランクフルト」(1日、リスボン)
D組で、W杯カタール大会日本代表に初めて選出されたアイントラハト・フランクフルト(ドイツ)のMF鎌田大地(26)がアウェーのスポルティング(ポルトガル)戦でフル出場し、0-1の後半17分にPKを決めた。3試合連続ゴールを挙げて2-1で逆転勝ちし、2位で決勝トーナメントに進出。ともに負傷しているEフランクフルトのMF長谷部誠とスポルティングのW杯代表、MF守田英正はベンチ外だった。
W杯代表に初めて選出された鎌田が、貴重な同点ゴールを決めた。16強進出には勝利が最低条件だった敵地での一戦で、逆転勝ちの立役者となった。攻守に存在感を示した26歳は「今は自分にとって全てがうまくいっている」と実感を込めた。
前半は激しいスライディングタックルで警告を受けるなど、中盤の底で守備に奮闘。後半はポジションを上げて攻撃に絡む回数が増え、自ら空中戦で競った場面でボールが相手の手に当たり、ハンドによりPKを得た。
重圧のかかる場面ですぐにボールを脇に抱えて蹴る意志を示した。客席からレーザー光線を浴びても笑う余裕すら見せた。ブーイングを浴びながら、「自分が今チームで絶対的な選手っていうのは分かっている。僕が外しても誰も文句は言えないと思う」と強い自負を胸に、GKの逆を突いて右に力強く蹴り込んだ。
W杯の代表発表は「入らないと思っていないので見ていない」と主軸の自覚十分。前節に日本人初のCL2戦連続得点を決めていたが、3戦連発とさらに記録を伸ばし「(W杯で対戦する)ドイツやスペインの選手はCLに出ている選手ばかり。そういう意味で同じ土俵にいられるのはいいこと。自チームの延長戦上にW杯がある」と言い切る。世界基準を肌で知るMFが、また一段と自信を深めた。
◆鎌田大地(かまだ・だいち)1996年8月5日、愛媛県伊予市出身。G大阪ジュニアユースから東山高を経て15年に鳥栖入り。17年夏にアイントラハト・フランクフルトに完全移籍した。シントトロイデン(ベルギー)への期限付き移籍を経験して19年に復帰。20-21シーズンにはリーグで5ゴール12アシスト。19年3月22日の国際親善試合・コロンビア戦で日本代表デビュー。国際Aマッチ通算21試合6得点。180センチ、72キロ。利き足は右。