森保監督次男・圭悟さんが語る父 サッカー離れれば「どこにでもいる普通のお父さん」
サッカーW杯カタール大会(20日開幕)に臨む日本代表の森保一監督(54)の次男で、人気ユーチューバーの圭悟さん(29)が父への思いを語った。最終回では「どこにでもいる普通のお父さん」という森保監督の、父親としての素顔の一端を紹介する。
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サッカーから離れた森保監督は「どこにでもいる普通のお父さん」だったという。
「自分のやりたいことを優先して、自由にやらせてくれたので、いい意味で手をかけてもらっていない。『何をやってもいいけど、人に迷惑はかけるな』とずっと言われていました。その言葉は今でも教訓のように自分に染み付いています。僕はやんちゃだったので学校でケンカをしたりして、よく怒られました。勉強でもやるべき宿題をやらなかったら『最低限のことはやれ』と。怒鳴るということはなかったと思いますが、諭すような怖い感じはありました」
3人兄弟はサッカーも自然と始めた。「やるように言われたことは一度もないです。自分が好きだからサッカーをやっていました」。プロを志していたが、大学卒業後のJリーグ入りはかなわず、オーストラリアに渡った。父にも背中を押されたという。「親父も意外と海外志向なところがあって、大学に進む前も『海外に行ったらいいんじゃないか』と言われていました。だから『行け行け』みたいな感じでした」。
小学6年の夏休みにニュージーランドで約2週間のホームステイを体験したが、それも父の力添えがあったという。「『経験のために行ってこい』と言われて放り出されました(笑)。広島にいた宮沢浩さんという選手が引退した後、ニュージーランドでコーチをされていて、そのつながりでした。最初は英語も全く分からないので、嫌というより怖かった。でも行ったらめちゃくちゃ楽しくて帰りたくなくなりました」。
サッカー選手を父に持ったが「特別だとか思ったことはなかった。キャッチボールをしたり旅行に行ったり、家族の時間を大切にしてくれたと思います」。その一方でサッカー漬けの一面もあったという。「よく試合の映像とかを見ているイメージはあります。本当にサッカー好きなんだなって、ずっと思っていました」。
森保監督にとって集大成となるW杯に挑む。「ボロボロにやられるのはやめてほしいという思いもありますが、勝っても負けても応援しますし、やっぱりベスト8に行ってほしい」と祈るように語った。代表監督という重責を担う父に、家族として寄り添い続けた4年間。「終わったら本当にお疲れさまって言うくらいですかね。僕にねぎらわれてもうれしいと思うか分からないですけど、『お疲れさま会』くらいはすると思います」。「祝勝会」となることを信じている。
◆森保圭悟(もりやす・けいご)1993年9月22日、広島県出身。J1広島の下部組織から流通経大を経て、2016年にオーストラリア2部エッジワースに加入。18年にフィリピン1部マリキナ、19年にドイツ5部相当のコブレンツでプレーし、同年末に自身のSNSで現役引退を発表。20年からYouTubeチャンネル「LISEM(リゼム)」を開設。登録者数は約24万人。兄翔平、弟陸の3人兄弟。