【W杯戦力分析・F組】ベルギーの司令塔デブルイネ健在 カナダは総合的に身体能力高い
サッカーのW杯カタール大会は20日に開幕する。出場する計32チームの戦力を分析し、AからHまでの各組4チームずつを、計8回にわたって連載。第6回はF組を紹介する。
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▼ベルギー
「赤い悪魔」の異名を持つ世界ランク2位の強豪。前回W杯で同国最高の3位となった。主力の一部は年齢による衰えも指摘される中、司令塔で31歳のデブルイネは健在だ。マンチェスター・シティーではイングランド・プレミアリーグ2連覇の原動力となった。
身長191センチのFWルカクは精彩を欠く。35歳のフェルトンゲンらベテランが並ぶ守備陣はスピードに不安がある。世界屈指のGKクルトワの出来が勝敗を左右しそうだ。
▼モロッコ
アフリカ屈指のタレントを擁し、2次予選と最終予選は計8試合で7勝1分け。25得点3失点と力の差を見せつけ、2大会連続6度目の出場を決めた。
前回大会直前に日本代表の監督を解任されたハリルホジッチ氏が率いていたが、またも本大会出場決定後に職を解かれた。ハリルホジッチ前監督と対立が伝えられていたジエシュの復帰は好材料。創造性にあふれ、攻撃で違いを生み出せる左利きの選手だ。
▼カナダ
総じて身体能力が高く、スピーディーな攻めでゴールに迫る。北中米カリブ海最終予選は首位通過。36年ぶり2度目の出場となるW杯で予想外の躍進を遂げる潜在能力がある。
デービスとデービッドが二枚看板。デービスは所属するバイエルン・ミュンヘン(ドイツ)では左サイドバックが主戦場だが、代表では左MFやトップ下に入り、機動力をいかんなく発揮する。FWのデービッドは豪快なシュートが武器だ。
▼クロアチア
前回W杯は準優勝の快挙を達成し、当時を知るベテランも健在だ。逆三角形の中盤はモドリッチとコバチッチ、ブロゾビッチで構成する。4年前に大会最優秀選手に輝いたモドリッチは37歳となった今も技術は一級品。大黒柱の横に並ぶコバチッチは推進力のあるドリブルが光り、ブロゾビッチは豊富な運動量でピッチを駆け回る。
守備は自陣に引き、中央を固める。成長著しい20歳のセンターバック、グバルディオルは守備範囲が広い。