酒井の代役は反骨の山根 「問題なくいける」右サイド駆けあがる!

 サッカーのW杯カタール大会に出場している日本代表は26日、コスタリカとの第2戦に向け、ドーハ市内で冒頭部分を除く非公開で最終調整を行った。23日のドイツ戦で決勝点を挙げ「ドーハの奇跡」の立役者となった浅野拓磨(28)=ボーフム=は、2002年日韓大会の稲本潤一以来となるW杯2戦連発へ意気込んだ。左太もも裏の違和感で欠場が確実視される酒井宏樹(32)=浦和=の代役には山根視来(28)=川崎=の先発が有力。右太もも裏の違和感を抱える冨安健洋(24)=アーセナル=は欠場が濃厚となった。

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 反骨の右サイドバック(SB)がW杯の大舞台に立つ。冒頭部分のみが公開された前日練習で、山根は照りつける日差しを浴びながら汗を光らせた。

 右SBの主戦、酒井が左太もも裏の違和感を訴え、欠場が確実視されている。代役には所属先で右SBを務める長友も控えるが、本職の山根の先発が有力。「どこかで(出番が)来ると信じて準備してきた。問題なくいける」と力を込めた。

 攻撃的な選手として湘南でプロの扉を叩いたが、1年目は負傷の影響もあって出場機会はなく「正直(未来が)真っ暗だった」。2年目に曺貴裁監督(現京都)からDFへの転向を打診された。「どこでもいいから試合に出たかった。何の迷いもなく『やります』」と即決。「反骨心だった」ともがき、3バックの一角として頭角を現した。川崎移籍後はJ屈指の右SBに成長を遂げ、大卒7年目でW杯にたどり着いた。

 W杯前のカナダ戦では敗戦に直結するPKを献上したが「反省して次につなげる」と顔を上げた。無名だったプロ入り前、何度も挫折を糧に変えてきた。ここで折れるわけにはいかない。直前にはポスト直撃のシュートも放っており、得点に直結するプレーは酒井とは異なる魅力だ。

 記憶の片隅に残るW杯は2002年の日韓大会。当時は「どれほどすごいのか分からなかった」という夢の祭典のピッチに立つ。「ビビったら何も意味はない」。長友の言葉を胸に刻み、右サイドを駆ける。

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