ブラジル第一関門突破 カゼミロ 攻守けん引で後半38分に先制V弾 ネイマール不在でも連勝

 「カタールW杯・1次リーグG組、ブラジル代表1-0スイス代表」(28日、ドーハ)

 5大会ぶり6度目の優勝を狙うブラジルとポルトガルがともに2連勝で決勝トーナメント進出を決めた。G組のブラジルはカゼミロ(30)=マンチェスター・ユナイテッド=のゴールでスイスを1-0で退けた。スイスは勝ち点3。H組のポルトガルはブルーノ・フェルナンデス(28)=マンチェスター・ユナイテッド=が2得点し、ウルグアイに2-0で勝った。ガーナは韓国に3-2で競り勝ち同3とした。ウルグアイと韓国は同1。第2戦の全日程が終了し、29日の第10日から第3戦が始まる。

 大黒柱のネイマールが初戦で右足首を負傷して欠場したブラジル。引き分けの気配が漂い始めた後半38分に均衡を破った。守備に奔走していたカゼミロがペナルティーエリア内まで上がって得点し、2連勝で14大会連続1次リーグ突破が決定。殊勲のMFは「最大の役目は守備をすること。中盤、ウイングを助けること。それでチャンスがあればシュートすることが大事だ」と胸を張った。

 ブラジルは3トップに加え、MFの前めの2人も時にFWのようにプレーする。だからこそ、1人で広範囲をカバーできるカゼミロは欠かせない。危険だと思えば前後左右に走り、クロスが上がりそうな場面では守備ラインまで下がってはね返す。そしてチャンスでは攻め上がり、ゴールを狙う。

 今夏にレアル・マドリード(スペイン)からマンチェスター・ユナイテッド(イングランド)に移籍する際は、盟友たちがスペインのマルカ紙に寄せた手紙が話題になった。元ドイツ代表のクロースは「君が横になるのを許してくれるのは、腹筋のときだけだ」と厳格さを明かし、クロアチア代表のモドリッチは「君は世界一のボディーガードだ」とたたえた。

 カゼミロは2大会連続出場で「選択肢がたくさんあることが前回と最も違う点だ」とチームの戦術の幅が広がっていると語る。2018年W杯ロシア大会は出場停止のため、敗れた準々決勝に出られなかった。雪辱へ、ピッチを駆ける。

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