勝負を分けたミリ単位の世界 田中碧の逆転ゴールはなぜ生まれたのか

 後半、攻め込む三笘薫(撮影・金田祐二)
 後半、クロスを上げる三笘(左端)。この後、田中がゴールを決める=ドーハ(共同)
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 「カタールW杯・1次リーグE組、日本代表2-1スペイン代表」(1日、ドーハ)

 日本が初の2大会連続決勝トーナメント進出を決めた。前半11分に先制を許した日本は、後半開始から猛反撃を仕掛け、一気に試合をひっくり返した。後半3分に途中出場のMF堂安が同点弾。続く同6分には、堂安の仕掛けから逆サイドのMF三笘がラインギリギリで折り返し、MF田中碧が押し込んだ。

 勝負を分けた決勝ゴール。三笘の折り返しは文字通りラインギリギリだった。一見するとゴールラインを割っていたようにも見え、主審も一度は田中のゴールを取り消しかけた。そこで“仕事”をしたのがVAR(ビデオ・アシスタント・レフェリー)。ボールがラインを割っていないことを映像で確認した上で、主審に無線で連絡。田中のゴールが正式に認められた。

 ルール上ではボールがゴールラインを完全に割った時点でボールデッドとなるが、たとえ上空であってもライン上にわずかでもかかっていればオンプレー。三笘がタッチした瞬間は、まさに「ミリ単位」でライン上にかかっておりゴールが認められた。おそらく、肉眼であればゴールキックというジャッジをされてもおかしくない瞬間。日本を救ったのはVARテクノロジーだった。どこまでも価値のある1ミリだった。

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