アルゼンチン8強 メッシ先制弾!節目の通算1000試合でマラドーナ超えW杯9点目
「カタールW杯・1回戦、アルゼンチン代表2-1オーストラリア代表」(3日、アルラヤン)
16強による決勝トーナメント1回戦が始まり、アルゼンチンとオランダがともに2大会ぶりに準々決勝に進出した。9日(日本時間10日)に4強入りを懸けて対戦する。両チームは2014年ブラジル大会の準決勝でぶつかり、アルゼンチンが延長を終えて0-0からのPK戦を制した。1次リーグC組1位のアルゼンチンはメッシが先制点を挙げ、D組2位のオーストラリアに2-1で勝利。A組1位のオランダはB組2位の米国を3-1で下した。
停滞ムードを振り払ったのは、またもエースの一撃だ。アルゼンチンを8強に導いたのは先制点のメッシ。5度目となるW杯の決勝トーナメントでは初めてネットを揺らし「この素晴らしい瞬間を多くの人と共有できて幸せだ」と悦に入った。
11月30日の1次リーグ最終戦から中2日。ボールを持っても打開できない状況が続いていた前半35分、右サイドで仕掛けた。マカリテルにボールを預けて中に切り込み、オタメンディが落としたところに走り込む。相手選手4人に囲まれながら、左足で放ったシュートはDFの股間を抜けてゴールに吸い込まれた。
各国メディアはこの一戦が代表とクラブを合わせたプロキャリアで通算千試合目と報じた。積み上げた得点は789に及んでも「試合数は今日知った。家族やサポーター、周囲の支えのおかげだ」と謙虚さを忘れない。
小柄ながら左足で相手を次々とかわしてゴールを量産する。その姿は、1986年大会で優勝を勝ち取った母国の英雄マラドーナと常に比較され「2世」と呼ばれてきた。偉大な先輩を、W杯の出場試合数に続き、総得点9でも上回った。
9日の準々決勝で、準優勝した2014年大会の準決勝でぶつかったオランダと再び顔を合わせる。「ここからさらに厳しくなるが、最善の準備をするだけ」と覚悟は十分。自身が唯一手にしていないW杯のタイトルへ、着実に近づいている。