史上初ベスト8進出ならず渋谷に悲しみの雨 DJポリスの声がむなしく響く 道頓堀も沈黙…
サッカー日本代表がクロアチア代表と戦った5日、東京、大阪の繁華街には多くのサポーターが詰めかけたが、PK戦の末の敗戦に声を失った。
東京・渋谷駅前のスクランブル交差点は強豪スペインを撃破した2日とは打って変わって沈黙。DJポリスの拡声器がむなしく鳴り響いた。
警視庁は日本代表の史上初のベスト8進出した際の騒ぎに備えてか、試合開始前の1日午後11時30分には警官約100人以上、警備車両約20台ほど配備。交差点付近に警官を等間隔で配置するなど厳戒態勢を敷いたものの、サポーターたちの姿はまばら。
小雨がぱらつく凍てつく寒さの中、「ご通行中のみなさん、前の方に続いて立ち止まることなく歩いて横断してください」というDJポリスの声だけがむなしく響き渡った。試合終了後30分過ぎには規制が解除された。
大阪・道頓堀の戎橋では、延長後半が終盤を迎えた午前2時30分ごろから、約20人の警察官が戎橋に配備され、試合終了直後から橋の欄干付近に立ち、警備体制に入った。しかし、試合終了後も戎橋はまばらに人が行き交うのみ。15分後には警察官は約40名に増員されたものの、気温10度を下回る寒空のもと意気消沈のサポーターをただ見守るだけだった。
飲食店勤務の20代男性は「悔しいですね」と唇を噛むも「本気で優勝という夢を見ることができた。限界まで戦った選手たちには感謝しかない」と健闘をたたえた。