南野拓実 PK順番決定の舞台裏「じゃあ、俺がいく」目元潤む「生きてきて最悪の日」
サッカーW杯カタール大会の決勝トーナメント1回戦でクロアチアに敗れ史上初の8強入りを逃した日本代表は一夜明けた6日、取材に応じた。
途中出場の南野拓実(モナコ)は、PKで自ら1番目を立候補。だが、失敗で流れを引き寄せることができなかった。前日の試合後はコメントすることができなかったが、一夜明けて目を潤ませながら心境を語った。
-一夜明けて。
「非常に悔しい気持ちと、ふがいないなっていうのが今の気持ちです」
-PKは強い気持ちで行った。
「自信はあったし、1番を決めるか決めないかっていうのは非常に、その後の流れを左右するっていうのは分かってたし、だからこそ自信があって蹴ったんですけど、でもそれを次につなげることができなくて、それがすごく申し訳ないです」
-10番を背負った。重圧やいろんな感情があったか。
「背番号に対しては何も別に。それでサッカーしてるわけじゃないんで。でもチーム全員でいろんなプレッシャーとか、そういうのをはね返してグループリーグ突破して。だからこそベスト16の壁っていうのを破れるっていう、強く信じてたんで、それができなくて非常に悔しいし。PKに行くまでに決めれてたらなっていうのも思うんで、それはまぁ実力不足でしたね」
-整理つかない部分とは。
「昨日は間違いなく自分の今まで生きてきた中で最悪な日だったんで。なんやろう。難しいですね。そういう気持ちです」
-長友選手は俺が蹴るって手を挙げた南野らをたたえてくれと報道陣に。
「落ち込んでた自分にロッカールームとかでもそういう言葉っていうのを永嗣さんも佑都くんもかけてくれてたし。それでもやっぱり決めたかったし、そういう良い先輩達がいる、本当に最高のチームでしたけど、だからこそふがいないですね、自分が」
-1番手に手を挙げたのはチームを救いたい一心だった。
「そうですね」
-真っ先に手を挙げるのは重圧だと思うが、なぜできた。
「まず森保さんが選手の立候補制でPKをするっていうのは、僕はそのとき知らなくて。で、なんて言ったか覚えてないですけど、決める状況になったときに、自分は自信があったから1番か5番を蹴りたいなと思ってて。で、5秒ぐらいたぶん誰も手を挙げなかったんですよ。で、じゃあ俺がいくって。でも結局それでチームに迷惑掛けたし。流れっていうのは、PK戦ってほんま流れっていうのがあって。それを相手のキーパー乗せてしまったし、だから悔しいですね」
-突っ伏しているときどんな思いで。
「本当にもう悔しいのと、自分に対しての怒りとか、励ましてくれるチームメートの言葉が痛いなぁというか、申し訳ないなという。前を向くことができなかったですね」(目を潤ませながら)
-どういう風に前に進むと考えているか。
「個人的には絶対に4年後のW杯にリベンジしたいって思いますし、絶対に選手としてレベルアップしてこの場に絶対帰ってきたいなという風に思います」