フランス代表エムバペ ペレ以来60年ぶり連覇導く メッシとの得点王争い5Gで並走
「カタールW杯・準決勝、フランス代表2-0モロッコ代表」(14日、アルホル)
2連覇を目指すフランスがモロッコに2-0で勝利した。18日(日本時間19日未明)の決勝でアルゼンチンと対戦する。1934、38年のイタリア、58、62年のブラジル以来、60年ぶりの2大会連続優勝にあと1勝とした。フランスは前半5分にモロッコの堅守を破って先制に成功。後半にも1点を加えた。
2試合連続で自らは無得点だったが、エムバペがいなければフランスの2ゴールはなかった。驚異的な攻撃の能力で相手を引きつけ、味方に絶好機をもたらした。
前半5分、グリーズマンがゴール右に抜け出すと、一瞬左へ体を傾けた後、鋭い動きで近いサイドへ。折り返しを右足で合わせた一発目は阻まれ、左足でもう一度狙ったシュートもブロックされたが、この時点で周囲にモロッコ選手が7人。左で完全にフリーになったT・エルナンデスがこぼれ球を蹴り込んだ。
後半34分の2点目も状況は似ている。ペナルティーエリア左で受けると、細かいタッチで2人をかわし、3人に囲まれながらシュート。右に流れたボールはコロムアニへのプレゼントになった。試合後、ツイッターに「2大会連続のW杯決勝だ」と喜びをつづった。
19歳だった前回は4点を挙げ優勝に大きく貢献。今回も5得点で、味方のゴールにも絡む。敵将レグラギ監督は17歳で初優勝、21歳で2度目の頂点に立ったサッカーの王様を引き合いに「再び優勝したらペレに匹敵するだろう」と言った。
欧州チャンピオンズリーグの栄冠にはまだ縁がないが、W杯では大暴れが続く。2度目の決勝ではメッシ擁するアルゼンチンと、ともにW杯3回目の優勝を懸ける。35歳“神の子”の悲願W杯制覇の夢を23歳エムバペの勢いが砕くか-。ともに5ゴールで並んでおり、得点王争いにも注目が集まる。