ありがとうメッシ、ありがとうディエゴ アルゼンチン首都・ブエノスアイレスで歓喜
「カタールW杯・決勝、アルゼンチン代表3(PK4-2)3フランス代表」(18日、ルサイル)
「ありがとうメッシ」「歴史的な勝利だ」。36年ぶりの優勝を決めたアルゼンチンの首都ブエノスアイレスでは、市民が跳び上がったり抱き合ったりして喜びを爆発させ、感涙にむせんだ。
市内のパブリックビューイング会場では、強い日差しの下で数万人が固唾(かたず)をのんで試合に見入った。前半のリードで大いに沸いた市民らも、後半に追いつかれると笑顔が消えた。胸の前で十字を切って祈る人も。PK戦での勝利が決まると地鳴りのような歓声が響き、爆竹が鳴った。
建築家ギジェルモ・カサノバさん(48)は「メッシと全てのアルゼンチン人の夢がかなった。これ以上の喜びはない。ありがとうメッシ、ありがとうディエゴ(マラドーナ)」と、前回優勝した1986年大会の英雄マラドーナさんにも言及し、目を赤くした。
記録的なインフレや経済危機に見舞われたアルゼンチン。清掃員のリリアナ・フェレイラさん(41)は「アルゼンチン人は厳しい暮らしの中で常に戦う国民。今日の勝利にふさわしかったと思う」とむせび泣いた。マラドーナさんが死去してから初めてのW杯でアルゼンチンが優勝したことに「マラドーナは私たちに寄り添い続けている」と語った。