京都御所で新春特別展示へ めでたい富士山のふすま絵

 宮内庁京都事務所は京都御所(京都市上京区)で1月5日から9日まで、新春の特別企画として富士山のふすま絵(模写)を展示する。

 元のふすま絵は幕末の安政2(1855)年、御所絵師の鶴沢探真が手がけた。京都御所の御殿の一つ「小御所」の中段の間にあったが、1954年に火災で小御所が全焼、ふすま絵も失われた。

 下絵が残っていたため58年、京都画壇を代表する絵師で品格のある優美な画風で知られる宇田荻邨が模写を完成。現在は、復元された小御所の中段の間(通常は非公開)に置かれている。

 画面全体に金泥や胡粉を使い、雲とかすみに包まれた富士山を表現。明るく、華やかな仕上がりになっている。

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