「神楽」登録へ知事連合発足 ユネスコ遺産目指し24道県
国内各地の無形民俗文化財「神楽」の国連教育科学文化機関(ユネスコ)無形文化遺産登録を目指し、24道県の知事有志でつくる「神楽継承・振興知事連合」が24日、発足した。神楽は、少子高齢化や担い手不足を背景に各地で維持が課題になっており、地域の維持継承に向けた取り組みの一助としたい考えだ。
東京都千代田区で開いた式にはオンラインを含め8県の知事と副知事が参加した。共同代表に就いた河野俊嗣宮崎県知事は「神楽は学術的、文化的価値があるだけでなく、地域コミュニティーの核だ」と強調した。
事務局の宮崎県によると、共同代表には岩手、島根両県知事も就任した。
同連合は5月に都内で総決起大会を開く予定。国の重要無形民俗文化財に指定されている神楽の保存団体などでつくる「全国神楽継承・振興協議会」と連携し、国への要望活動を今後強化する。
無形文化遺産を巡っては、2026年の登録候補として政府が「書道」の申請を決定済み。神楽のほか、既に知事組織がある「温泉文化」なども最短とされる28年度登録を目指している。