ロシア中銀、金利21%を維持 政権内の批判考慮か

 【モスクワ共同】ロシア中央銀行は20日の理事会で、主要政策金利を21%のまま維持することを決めた。10月の会合では高インフレ抑制を狙って利上げし利率は過去最高を更新した。

 ナビウリナ中銀総裁が進める高金利政策の「ショック療法」にはプーチン政権幹部や政界、経済界から異例の批判が相次いでいた。一段の利上げ観測が出ていたが批判を考慮した可能性がある。

 米ブルームバーグ通信は19日、複数のロシア大統領府筋の情報として、中銀の高金利政策はロシア経済を破壊し、障害を生み出しているとミシュスチン首相が主張し、ナビウリナ氏への不満をプーチン大統領に伝えたと報じた。

 2013年から中銀総裁を務めるナビウリナ氏はプーチン氏の信任が厚いとされる。プーチン氏は19日の大規模記者会見で、政策金利は「バランスがとれた今日の要求を満たすものであることを願う」と表明。ロシアのインフレ率は9・2~9・3%で「不安なシグナルだ」としつつ、賃金の伸び率も9%で経済状況は「安定しており堅調だ」との認識を示した。

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