大分駅「山海三昧」1400円

 掛け紙に極み寿司と書かれ、おいしそうな寿司が写っている。メニューは豊後牛あぶりにぎり、豊後水道おしずし、椎茸バター焼にぎり、鳥天にぎりの文字が並び、食べたことのないメニューに心が躍る。平成27年第11回JR九州駅弁大会グランプリ受賞の誇らしげな文字が中身の素晴らしさを保証するようにリボン付きでプリントされている。寿司店が作る駅弁なので、創作寿司に色々な工夫がありグランプリ受賞に納得のいく味に仕上がっている。

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 ふたを取ると3分の2の面積に、にぎり寿司が8カン並ぶ。牛肉がメインなのか3カン。別添えの青ユズコショウとも合い、ピリリとパンチの効いた味になる。鳥天が1カン、椎茸バター焼きも1カンで傘の中が軟らかくて味が染みている。ここまで大分特産のものにはノリが巻かれている。ここから先は一段背の高い寿司が並ぶ。エビにはユズが載りそれを寒天で固めるという細かい仕事が施してある。中にはカニカマ、キュウリ、卵焼きのマヨネーズあえが潜る。マダイは中にタイデンプと大葉が仕込んである。最後の1カンは焼きサバ。塩味が効いて肉厚でおいしくシャリの間に大葉が挟んである。容器入りのために横側が見えないので、想像を覆す手の込んだ寿司に驚かされること間違いなしだ。

 おかずは鮨由の焼き印のある甘さ控えめの卵焼きが目を引く。インゲンちぎり揚げは醤油味。タラフライは別添えのソースを使う。鶏肉ダンゴは想像通りの間違いない味で、シシトウ、エビの天ぷら、酢レンコンは薄い味付けだ。

 大分で初めて食べた寿司に加え、その他の寿司も上から見ただけでは分からない手の込んだところに人気の秘けつを感じた駅弁だ。

 1400円。日豊本線・大分駅「鮨由」。水曜定休。別府駅でも販売。TEL097・513・5612

(まいどなニュース/デイリースポーツ・柴田 直記)

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