神戸で“家具戦争”勃発!?「IKEA」の隣に「東京インテリア」仁義なき出店
神戸で“家具戦争”が勃発している。6月23日、東京インテリア家具の西日本エリア2号店がオープンした。出店場所は神戸市中央区港島南町1。10年2月にスーパーのイズミヤが撤退した跡地。そう、IKEA神戸の真横なのである。
昨年、大阪で開店した西日本1号店も、IKEA鶴浜の隣。2度までも-。仁義なき“東京の殴り込み”に、北欧の巨人はさぞ怒っているのでは…聞いてみることにした。
IKEAサイドは「あくまで、よき隣人として共存できたら」と大人の回答だった。また、店舗が人工島のポートアイランドにあり、“わざわざ”足を運ばないと…という立地の不便性を挙げ、ライバルの進出が「地域の活性化」に繋がるという見方も示した。
それもそのはず、関西では2回連続で東京インテリアが追随した形になっているが、千葉・幕張では、14年にIKEAが逆に後発で隣駅に出店している。相乗効果は既に暗黙の了解。ライバルの距離はさらに近づき、今回は立て続けの“真隣出店”となった。
東京インテリア側は、昨年の大阪に続く成功を収めたい。神戸店副店長の勝田さんは「IKEAの袋を持ったお客様がよく来られますし、関西における知名度を考えると恩恵を受けていると思います」とIKEA効果を認めた。この1カ月の売上げは「上々」とのこと。幅広い品揃えと、日本の住居に合わせた家具は「欧風で価格帯を絞ったIKEAさんとはターゲット層が違います」とすみ分けに自信を見せる。
現地に行くと、道を挟んだ両店を行き来する人が多い。「車で来て、東京インテリアも巡った」「ここに来れば欲しい物が大体揃いそう」。買い物客は、選択肢が増えたことで相乗効果を実感しているようだった。
ちなみに東京インテリアは登記上、東京に本社があるが、現在東京には出店していない。『東京じゃない東京』が、関西の地で『北欧』と結果的に共闘。やや複雑な話ではあるが、こんな“戦争”なら歓迎だ。(デイリースポーツ・百瀬啓太)