防弾少年団、TWICE…再ブームの兆し 識者が語るK-POPの今
K-POPに再ブームの気配が漂っている。防弾少年団が最新シングルで35万枚超を売り上げ、自己新を大幅に更新。デビュー組も多く、振り付けの“TTポーズ”で話題のTWICE、BIGBANGの妹分にあたるBLACK PINK、オーディション番組出身のMONSTA X…とラッシュの様相だ。一体、何が起きているのか。韓国大衆文化ジャーナリストの古家正亨氏に聞いた。
東方神起、KARA、少女時代が3組そろってNHK紅白歌合戦に出場したのが2011年。社会現象になったK-POPは、日韓の政治的な冷え込みやグループの分裂騒動とともに、やがて勢いを失っていった。今年に入っての活発な状況について、古家氏は2つのポイントを挙げた。
【1】SNS時代 「2010年ごろをK-POPブームとするなら、それはマスメディアが作ったものでした。今の人気はメディア主導ではなく、SNSがもたらしたもの。テレビが以前ほど見られなくなった時代に、ネットやSNS世代の若い人たちが自分たちで(好きなグループを)発掘して、盛り上がっていった。
ネット大国の韓国は、早くからSNSや動画配信プロモーションに力を入れており、世界中でリアルタイムに情報を見ることができます。“YouTube時代”に適合しているんです」
【2】世代交代 「韓国でも世代交代の時期が数年前にありました。デビュー2年目くらいの実力をつけたグループが日本でデビューするタイミングが今年に重なっています。もともと“ガールズグループ7年限界説”とも言われますし、徴兵でメンバーが抜けたり、人気グループに過渡期が相次いだ。
従来のK-POPグループとファン層が重なりながらも新しくなって、SNS世代のプラスαが加わっているのではないでしょうか」
流れを作ったのは、音楽シーンに吹く、時代の風だ。K-POP人気の今後が注目される。(デイリースポーツ・古宮正崇)