大阪生まれの「魔法のクリーム」が人気に
大阪で生まれた“魔法のクリーム”が競輪界を中心にじんわりと浸透しはじめている。アースウェル株式会社(大阪市北区西天満・片岡健太郎代表取締役)から出ている「ヒト型ミネラル」を成分にしたマッサージクリーム「ミネクル」がそれだ。
ヒト型ミネラルとはナトリウム、カルシウム、マグネシウム、カリウムといった人間に必要なミネラルを特殊な技術を使って体液に近いサイズに分子化することで、浸透性を高めたもの。疲労軽減、パフォーマンス向上に効果があると選手間で評判になっている。
2015年11月の立ち上げ当初は大阪市内の整骨院などに飛び込み営業したが、悲しいほどのノーリアクション。困り果てていたところ、今年の2月に代理店の一人が日本競輪選手会千葉支部につないでくれたことで、人気に火がついた。アースウェル社の取締役でもあり、営業責任者として飛び回っている窪田亜香梨さん(34)が振り返る。
「千葉競輪では最初に少量のサンプルをお渡しして検証していただいたのですが、思った以上に反響が良くて、こちらが驚いたほど。3月から導入していただくことになり、このことがアスリートの方々にアプローチしていくきっかけにもなりました」
そこからはトントン拍子で競輪界に進出。8月31日から京都向日町競輪場で開かれたG3平安賞でサンプリングすると、その場で即OK。村上兄弟の弟、博幸(38)が”橋渡し役”となったことで、稲垣裕之らSS、S1といったトップ選手にまで一気に拡大し、この9月には福井競輪場での出店も決まった。この勢いなら全国の競輪場に広がるのも時間の問題かもしれない。
「検車場の脇で選手のマッサージさせてもらうのですが、片方の足だけすると、バランスが悪いからもう一方もやって、と言われます。マッサージした選手の成績はこれがまた結構いいんですよ」と”ゴッドハンド”ぶりを発揮している亜香梨さん。「練習の時のあの”シャーッ”という音がたまりません」と競輪のとりこにもなっているようだ。
「本当に良いものを世に出そう。必要なものを必要な人へ」というのが同社の精神。価格は350グラムが1万円、110グラムのチューブタイプが3850円(ともに税別)と決して安くはないが、肩こりやむくみを軽減、さらに乾燥肌、かゆみ、あかみ、アトピー性皮膚炎といったお肌のトラブルを解決するなど、美容と健康にも効力を発揮。加えてアンチエイジングにも役立つことから競輪界以外にホンモノ志向の女性にも、その輪は広がっている。(デイリースポーツ特約記者・山本智行)