7月19日は何の日?「おいしいラーメン神座の日」…日本記念日協会が認定

32人前ラーメンと布施孔理チーフ
布施正人社長(右)と加瀬清志さん
どうとんぼり神座1号店
3枚

 全国46店舗を展開するラーメンチェーン、どうとんぼり神座(かむくら)=本社・奈良県北葛城郡=では1号店創業日の7月19日を「おいしいラーメン神座の日」として、一般社団法人 日本記念日協会から正式な記念日として認定され、同日、1号店である道頓堀店で記念日登録証の授与式が行われた。1号店をオープンした32年前にちなんで32人前のラーメンを作り、認定を祝った。

 同協会の加瀬清志代表理事が、同社の布施正人社長に登録証を授与。加瀬氏は「神座は歴史があり独創的で他にはない味わいを、情熱をもって作り上げてきた。世界から注目の大阪から“文化”として広く発信していっていただければ」とスピーチ。選考委員7人の満場一致で決定したという。

 食いだおれの街、大阪の“本丸”ともいえる道頓堀には神座をはじめ、金龍、一蘭など人気店がひしめくラーメ激戦区。その中にあってシェフ帽を身に着けた調理人、シャキシャキの白菜たっぷりの神座ラーメンは独創的だ。

 神座1号店がオープンしたのは32年前の1986年7月19日。道頓堀の4坪のスペースだ。布施社長(68)は、「苦(9)が無い(7・1)ようにとの語呂合わせでこの日にしたが、当初は苦労の連続だった」と振り返る。洋食出身の布施社長は、味噌でも醤油でもないフレンチベースのスープで、看板メニュー「おいしいラーメン」を創作。あっさりとした繊細な味わいだ。自信のスープだったが「なかなか飛びついてもらえなかった」という。

 まず、味を知ってもらおうと「一杯100円」と銘打って飲み屋の一軒一軒にチラシをポスティング。「女性にも喜んでもらえる味のはず」との確信から、仕事終わりの女性を狙ったのだ。女性一人でも入りやすいようにと店内も清潔さを第一にした。地道なPRを続け「少しずつ常連さんも出来てきまして、開店1年半ほどで軌道に乗り始めました」。

 3年後には2号店をオープン。バブルの時代もあって繁盛したが、今度は「人手不足」に悩まされ「いつになったら“無い苦”になるのか」と苦笑い。当時としては珍しい機械での食券制を導入し効率化を図った。

 同社のスープは門外不出。スープソムリエという社内資格制度でその味を守り継承している。創業時から布施社長と共に味を追求してきた総チーフの布施孔理(よしまさ)さん(54)は「スープには社長の思いが詰まっている。ソムリエの資格を得た者だけがスープを作ることが許されます」と話す。

 これまで何度か海外展開のオファーがあったが「同じ味を提供する」という条件に見合わず、今のところ実現していない。

 授与式が行われた日、登録記念にちなみ32人前の「おいしいラーメン」が出現。布施孔理チーフを中心に製作した。直径75センチの特注ラーメン鉢に白菜6玉、ブロック分を投入した巨大チャーシューを使い、迫力たっぷり。猛暑に負けない、神座の情熱があふれていた。(デイリースポーツ特約記者・入谷晴美)

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