“日本初”の「まぐろテーマパーク」 連日開催の解体ショーで大阪・堺の新名所に!?

 「鮮度がごちそう」を売りに回転寿司、水産物小売店を展開する「大起水産」(本社・堺市)が今年8月、大阪・堺市に商業施設「まぐろパーク」をオープンした。入場者、売り上げとも当初の目標をオーバーするなど、好スタートを切った“体験型まぐろテーマパーク”。その推進力となっているのが連日開催しているマグロ解体ショーだ。多い日には1日22本というから驚き。もはや「堺の新名所」と言っていいだろう。

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 とにかく広い。“日本初”となるマグロに特化した「まぐろパーク」は、堺中央綜合卸売市場内にあった200坪の「街のみなと堺本店」を拡張。敷地面積はこれまでの4倍にあたる800坪(約2644平方メートル)にしたというのだから本気度が伝わる。何しろ、1978年に水産加工専門問屋としてスタートして以来、こだわり続けていたのがマグロ。この新施設は日本最大級のお魚体験マーケットと言ってよく、究極のマグロ愛が結実したものだ。

 大起水産の佐伯保信会長(74)は「ひとつはより多くのお客様に新鮮でおいしいマグロを味わっていただきたいと思ったこと。それと、家族で楽しめる体験型のテーマパークとして地域のみなさまに貢献したかった。おかげさまで当初の売り上げ予想を上回ってます」と柔和な表情を浮かべた。

 テーマパークの目玉はやはり、これ。大起水産と言えばマグロの解体ショーだ。従来は週1回だったが、拡張リニューアル後は年始の休業日(2日間)を除いて毎日開催している。多い日には、なんと22本をさばいたというのだから恐れ入る。

 拡張にあたっては320席のフードコートも新設した。ここで生マグロの造り、すし、丼の他にマグロ以外の魚を使ったから揚げ、煮付け、焼き物など40種類近いメニューを提供。なかでも採算を度外視したメガ盛り海鮮丼(980円)がおすすめだ。さらに、売り場ではこれまでの鮮魚、刺し身、すし、総菜などに加え、肉加工品や果物、野菜などもそろう。

 もちろん、解体ショーでさばいたマグロは造りや握りずしに。また機械で巻きずしをつくるコーナーを設け、不定期ながら魚のつかみどりなども実施し、親子で楽しめる「食のテーマパーク」ともなっている。見て、触って、味わって。この賑わいは堺の新名所誕生と言っていい。

 その堺市は百舌鳥・古市古墳群が世界文化遺産に登録される可能性もあり、観光スポットとしても注目される場所。佐伯会長は「外国人観光客にもどんどんマグロを食べてもらいたい」と話題のインバウンドにも照準を合わせ意気込んだ。

 場所は堺市北区中村町にあり、車だと阪神高速15号堺線堺出口、もしくは14号松原線三宅出口より、ともに15分。大阪メトロなら御堂筋線「新金岡駅」で下車し、南海バス「八下中学校前」となる。大阪市内からだとちょっと遠いが、お腹をすかせ、想像を膨らませるにはちょうどいい距離と時間かもしれない。(デイリースポーツ特約記者・山本智行)

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