パチンコ「高尾」社長の殺害手口に強い殺意 小川泰平氏が指摘、関連不明も比国で銃撃戦

 名古屋市のパチンコ機器製造会社「高尾」社長の内ケ島正規さん(39)が同社の車庫で死亡しているのが見つかり、遺体の状況から殺人事件として愛知県警が捜査本部を設置したことを受け、元神奈川県警刑事で犯罪ジャーナリストの小川泰平氏は26日、同市内の現場と現場周辺を取材。デイリースポーツに対し、事件のポイントを指摘した。

 捜査本部によると、内ケ島さんは、首や腹に刃物によるとみられる複数の傷があって出血していたほか、抵抗した際にできたとみられる傷もあった。付近には大量の血が流れ、車庫から会社事務所に続く通路には数メートルにわたって血痕が残されていた。小川氏は「腹をえぐられ、首は切られており、これが致命傷となった。殺害現場の状況は強い殺意の現れです」と、その手口から分析した。

 高尾のウェブサイトによると、同社は1979年設立。業界関係者によると、ギャンブルがテーマの人気漫画「賭博黙示録カイジ」を題材にしたパチンコ台などで知られる。一族会社で、内ケ島さんは2年前に前社長だった父の急死を受け、16年6月に社長に就任していた。

 小川氏は「パチンコ台の機械をめぐって業者間のトラブルがあったという話を聞きました」という。また、内ケ島さんは昨年、旅行先のフィリピンで銃撃戦に巻き込まれていた。同氏は「内ケ島さんが狙われたかどうかは分からないが、銃撃戦に巻き込まれたことは事実」と指摘。今回の事件との背景に関わりがあるかは不明だが、そうした危険をはらんだ状況にあったことは推測できる。

 小川氏は「警察は、仕事上のトラブル、個人的なトラブルの両面で調べていくでしょう」と今後の捜査の行方に注目した。捜査本部は情報提供を呼び掛けるフリーダイヤルを設置した。電話(0120)110238。

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