鍋物の季節到来…中高年のサイフに優しい関西の「とり料理」チェーン店
中高年のサイフに優しい「とり料理店」が大阪・梅田の阪急ターミナルビルにオープンしていた。焼き肉の「ワンカルビ」でおなじみ「ワン・ダイニング」が運営する「いちばん地鶏」。売りは年代別の価格設定と徳島の「阿波尾鶏」を使った「とり焼」「とり鍋」の食べ放題メニューだ。これから鍋が恋しくなる季節。2時間の幸せを味わってみた。
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これはありがたい。店の特徴は食べ放題だが、同社が手がける焼き肉「ワンカルビ」同様にその価格は年代別に異なる。通常価格3480円(税込み3758円)のところ、50歳代(ミドル)だと3130円、60歳代(シニア)は2780円、70歳以上(シルバー)は2430円と高齢になればなるほど、サイフに優しい。
うれしいような、うれしくないような。少し複雑だが、安いのはやっぱりうれしい。このシステムは若年層にも反映されており、小学生(ジュニア)は1740円、4~6歳(キッズ)は480円、3歳以下は無料とファミリー層にもありがたい設定になっている。
スタッフの平野友晴さん(34)によると「それもこれも幅広い年代の方に来店していただき、楽しい時間を過ごしてもらいたいから」と言う。
年齢は自己申告制。性善説に基づき、確認はしないという。もちろん、食べ放題といえどもクオリティーは高い。使っているのは日本トップクラスの出荷量を誇る銘柄地鶏「阿波尾鶏」。徳島の契約農家から直送したものを提供している。
「徳島の大自然に囲まれた広い鶏舎の中で、80日以上かけて育てられており、低脂肪で柔らかく、それでいて適度な歯ごたえがあるのが特徴です」
食べ方は焼き肉のようにロースターで焼く「とり焼」で、料理人が巧みにさばいているから見た目も鮮やか。もも、むね、こころ、砂ずり、ささみなど9種類。辛いものが好きな人向けのメニューも用意されている。
これからの季節にぴったりな「とり鍋」も9月からスタートしており、2月まで楽しめる。種類は「味噌とろろ鍋」「水炊き」「すき焼き」「うま辛味噌鉄板鍋」があり、国産の野菜も15種類とバラエティー豊か。締めの「半熟玉子ごはん」は絶妙だった。
サイドメニューも、とり料理の他に魚や肉料理、冷麺、つけ麺など30種類以上。お米はこだわりの近江米だ。断っておくが、これら全部ひっくるめて2時間の食べ放題。仕上げのデザートも6種類から1人1品チョイスでき、迷ってしまう。
これに飲み放題1250円をつけても50代だと4380円。70代だと3680円。「いちばん地鶏」は梅田店の他に八幡店、大東赤井店もある。「ワンカルビ」「あぶりや」なども展開する同社の合言葉は「2時間の幸せ」。店を出るときにはお腹パンパンだった。あ~、幸せ。(デイリースポーツ特約記者・山本智行)