“チョコフレーク難民”が急増中!生産中止の森永だけなく日清シスコも影響!?
森永製菓がチョコフレークの生産中止を発表して以来、スーパーやコンビニ、菓子店で入手困難な状況になっている。今後も生産を続けていく日清シスコのチョコフレークまでが店頭で品薄になる事態も起き、いずれもネットでは希望小売価格を大幅に上回る値段で販売されている。「チョコフレーク狂騒曲」をリポートした。
森永製菓は2018年9月28日、1967年に発売された「森永チョコフレーク」の生産を19年春から初夏にかけて終了すると公表。同社は「国内における生産拠点の再編」を理由に掲げ、駆け込み購入で品薄になっている状況に「多大なご迷惑をおかけしていることをお詫び申し上げます」としている。
街中では買えない状況なので、フリーマーケットアプリ「メルカリ」で探してみた。
1袋114グラムで希望小売価格200円(税別)の商品に対し、「超入手困難!生産中止!森永チョコフレーク10袋まとめ売り」といった文言が並ぶ。9日時点、10袋で2888円といった比較的“良心価格”のセットは既に完売。割高の「5袋2000円」や「2袋1000円」といったセットも袋数の少なさが手頃だからか、売り切れていた。また、ECサイト「アマゾン」では1袋が570円から1680円(!)という高騰ぶりた。
日清シスコのチョコフレークも店頭でなかなか見つけられないので、メルカリで確認した。1袋90グラムで希望小売価格120円(税別)のところ、3袋で約1000円といった表示が並ぶ。1袋300~500円の価格が付けられていた。これについては、生産中止となる森永チョコフレークと混同されている可能性が指摘されている。メーカー名から離れて「チョコフレークがなくなる」という誤解が独り歩きしているのだろうか。
こうした現象について、日清シスコはデイリースポーツの取材に対して「オークション等で間違って高い値段でお買い求めにならないよう、ご注意ください」と呼びかけ、「これからも販売は続けてまいりますので、お客様にはまずは安心していただければと思います」と訴えた。
改めて、森永チョコフレークと混同されている可能性について日清シスコに聞いた。同社は「森永さんの終売報道後の状況については、要因が複数あると考えられるため、回答は控えさせていただきます」と慎重に対応しつつ、業績自体は急成長している背景を明かした。同社は森永製菓より1年後の68年に発売開始。50周年の節目にパッケージをリニューアルしたことで人気が高まったという。
担当者は「一度に1袋は食べきれない、開封しにくいなどの声にお応えし、“チョコっと”食べられる便利なチャック付きスタンドパックになるなど大幅なリニューアルを行い、前年を大きく上回る出荷となりました。16年はチョコレートの品質向上で2ケタ成長となり、今年は利便性を向上させることで引き続き2ケタ成長で好調に推移しています」と説明。同社の調べによると、チョコフレーク市場の約75%のシェアを占めているという。
人気商品になって手に入りづらくなったのか?今後、通販での価格が通常に戻るであろう時期の目安はいつごろだろうか?同社は「憶測となりますので」と明言を避けた。当面は今後の動向を見守っていくことになる。
この秋、急増する“チョコフレーク難民”。好きな時にいつでも安く食べられる「安住(食)の地」にたどり着くのはもう少し先のことになりそうだ。(デイリースポーツ・北村泰介)