意外と奥が深い「ジャンクション」の世界…造形美に「萌えた」人も続出

 世の中には多種多様なマニアが存在する。その中で、密かな盛り上がりを見せているのが「ジャンクション」なのだとか。高速道路などにおいて別路線同士を結んでいる、おなじみの“あれ”だ。きれいな幾何学模様や、複雑で迫力ある見た目が人気を呼んでおり、その魅力を紹介しているのが大阪・アメリカ村の「Loop A」(大阪市西区)で開催中の「阪神高速×土木DOBOKU」(11月1日~20日)だ。

 「土木やインフラにもっと興味を持ってほしい」と阪神高速が企画したこのイベント。見どころは展示物で、広報の尾幡佳徳さんを中心に、社員が手作りペーパークラフトなどで多彩なジャンクションを再現している。

 尾幡さんは「くだらないねー、馬鹿だねー、それでもちょっとは面白い-と思って楽しんでいただけるものを集めました。JCTについて、こんなにいろいろと集めた展示はこれまでなかったと思います」と胸を張る。

 持ち上げていろいろな角度から見ることができる作品もあり、来場者には「萌えた」などと大好評。ちなみに楽しみ方には、上から見る派、下から見る派、立体を楽しむ派の3方向があるという。

 民間発注の建築物はデザインから作られることも多い。ところが、土木の場合は公共物が多いため、基本的に機能重視でデザイン性は求められていない。にも関わらず、ジャンクションが自ずと織りなす造形美が、マニアの心を鷲掴みにするそうだ。話題になった“工場萌え”にも通じる部分だろう。

 ジャンクション界には、写真集も発売されていて“東西の横綱”と称される人気スポットが存在する。東の箱崎ジャンクション(東京)と西の阿波座ジャンクション(大阪)。ともにマニアにとっては聖地だ。

 両者とも都心に位置し、コンパクトに集約されているため、上下何層にも重なり、橋げたが配置されている。縦横無尽に伸び行く姿は、まさに都心に潜む生き物のようだとも言われる。最下層が地面から近く、より迫力を感じられる点も人気の理由。夜であれば、幻想的な雰囲気がインスタ映えも演出する。もちろん現在開催中のイベントでも“両横綱”の姿は様々な角度から確認できる。

 普段、何気なくお世話になっているジャンクション。知られざる世界に「萌えて」みてはいかが。(デイリースポーツ・知手健人)

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