UCCのCMにハマる人続出…ツッコミどころ多過ぎ 担当者に聞いてみた
UCCコーヒーのウェブCMに「おもしろすぎ」とハマる人が続出中だ。ユーチューブのUCC上島珈琲公式チャンネル上にある缶コーヒー「ブラック無糖」のCMに出演するジム役のムキムキマンとキャリー役の美女による外国人コンビがやたら普通のことを猛烈にアピールしているとネット上で話題になっている。
同CMの「#ちょうどいい篇」では「円柱だから持ちやすい」と缶コーヒーとしては、いたって普通のことを力強く説明しているが、ユーザーはジムの左腕につくった力こぶの上に缶コーヒーを乗せるシーンには「力こぶにコーヒー乗せて紹介するシーン好き」「ジムの筋肉がすごすぎて内容が頭に入ってこない」と反応。
またツッコミどころ満載の「#あったかい篇」では、キャリーがタンクトップ1枚の薄着で「なんだかとっても寒いわ」と肩をすぼめた後、同社のコーヒーを頬に当て「あったかい!」と感動するシーンがある。これにネット上では「寒いなら上を着ろ」「キャリー服を着てくれ」「爆笑してしまってだめ」とツッコミを入れているが、確実にジム&キャリーにハマってしまっている人がいることが分かる。さらに「あのアルミで出来ている!」で笑いのツボを刺激され、「素肌に長時間当てるのは危険!」と丁寧すぎる注意でダメを押されてしまう。
視聴回数は「#ちょうどいい篇」で230万再生回数、「#あったかい篇」で178万再生回数を突破している。海外のエクスサイズ商品のようなテイストを放っているが「UCCが様子がおかしいCMを流し始めた」と同社を心配(?)する声も。UCCと言えばアラフィフあたりには「♪飲むんだったらUCC いつでもどこでもUCCコーヒー」というCMのフレーズを思い出すのではないか。そのころと比べると、劇的な変化をとげたCMについてUCC上島珈琲の担当者(マーケティング本部IMC部)に聞いてみた。
◇ ◇
-いつぐらいから流しているのですか?
「ウェブムービーとして今年の10月からスタートさせていただきました」
-このCMを作ったきっかけは?
「お客さまとコミュニケーションをさせていただきたいということで始めました。いろいろと突っ込んでいただきありがたい、良かったと思っております」
-社内では反対意見は出ませんでしたか?
「特にありませんでした」
-この2作品の続編は出るのでしょうか?
「未定です…反響を見てというか、乞うご期待、ということでよろしくお願いします」
(ここで担当者から、さらなる情報が…)
「実はCM上の電話番号、03-3549-1315にお電話をかけていただくと、音声案内役としてジムが出てくるのです。そして隠れサイトをご案内します」
◇ ◇
取材後、早速、電話をかけてみた。ジムのハイテンションの声が流れてきて、隠れサイトのURLを読み上げてくれた…そして言われたサイトへアクセスしてみると、確かに…そこにはジムからのスペシャルなメッセージが存在した…。
UCC上島珈琲(本社・神戸市)は1969年に世界初の缶コーヒーとなる「ミルクコーヒー」を発売。翌70年に開催された大阪万博で発売し、爆発的な売り上げを記録した。今年5月には販売期間49年のロングセラー製品、缶コーヒーの最長寿ブランドとしてギネス世界記録に認定された。由緒あるギネスにも認定された会社が仕掛けるおもしろCM、続編を期待せずにはいられない。(神戸新聞・佐藤利幸)