地面師事件カミンスカス容疑者 身柄拘束の背景にあったものとは?小川泰平氏が分析

 積水ハウスが都内にある旅館跡地の土地取引を巡って「地面師」グループに約55億円をだまし取られた事件で、主犯格で国際手配中のカミンスカス操容疑者(59)がフィリピン入国管理局に身柄を拘束されたことを受け、元神奈川県警刑事で犯罪ジャーナリストの小川泰平氏は19日、デイリースポーツの取材に対し、同容疑者が置かれていた状況を分析した。

 小川氏は「捜査関係者からの情報」として、「カミンスカス容疑者は日本大使館に出頭したが、そこで説得されて、後から入管に出頭し、不法滞在で身柄を確保されたということです」と経緯を説明した。

 犯行後は羽振りの良かった同容疑者だったが、逃亡先の海外では金に困っていたようだ。

 小川氏は「日本にいた1年ちょっとの間に億単位の金を散財していた話が関係者から聞かれるが、数千万円を所持し、フィリピンに逃走したが、さらにその逃走資金もなくなったということでしょう。地面師グループのメンバーが詐欺で再逮捕され17日に起訴されたが、その状況も考えて自ら出頭することを選んだのでしょう」と指摘した。

 カミンスカス容疑者の今後について、小川氏は「フィリピンの入管で取り調べが終われば日本に強制送還となり、日本の領空に入った時点で機内で逮捕となります。警視庁の幹部も『年内はない』と言っています。正月休みを挟んで、年明けに日本への強制送還があるでしょう」と予測した。

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