「おでんリメイク」に挑戦 カレー、チャーハンなどと相性抜群の具は…

 冬本番。鍋料理が欠かせない日々が続く。中でも「おでん鍋」は低予算で手軽にできる料理だが、残った具をどうするかが問題だ。2~3日目には飽きてしまいがちで、捨てずに別の料理の素材として再利用できないものかと頭を悩ませる。ヤフー検索の調べによると、今の時期に「おでん リメイク」の関連ワードを検索するユーザーが増えるという。そこで「おでん再生料理」に挑戦してみた。

 まずは「おでんカレー」。残ったおでん鍋の出汁(だし)に適量の水を足し、市販の固形ルーを入れるだけ。もっと簡便なのは、レトルトカレーの活用だ。大塚食品の「ボンカレー公式サイト」で紹介されたレシピに従って、調理してみた。

 おでんの具と出汁をひと煮立ちさせた鍋に、お勧めの「ボンカレー ネオ オリジナル中辛」のルーを加えて混ぜるだけ。ポイントは、このレトルト1袋に対して出汁の適量が「50ミリリットル」であるということ。当初は少ないかと思ったが、出汁の甘さを抑えつつ絶妙にカレーの風味を引き立てる量だった。これ以上の量を入れると“おでんスープカレー”になって味が薄まってしまうので要注意だ。

 “カレーの海”に浮かぶ具はコンニャク、大根、ちくわ、昆布巻、ゆで卵の5品にした。中でも、出汁の染み込んだ大根とカレーの相性は抜群。大根をかんだ瞬間にあふれ出す出汁とカレーの異種格闘技戦のようなハーモニーがたまらない。それ以外の具では、ちくわが合格点。柔らかくなってカレーに絡んだ。コンニャクと卵は硬さゆえにカレーを簡単に受け入れない頑固さがあった。昆布巻はその存在を感じる間もなくカレーと一緒にスルッと飲み込んでしまった。可もなく不可もなくというところだ。

 続いて「おでんチャーハン」。使う具はシンプルに卵のみというのが、おでんが名物である東京・高円寺の居酒屋「間味」の店主で俳優・若林哲行さんの流儀である。ポイントはズバリ「味が染みた白身」にあるという。

 若林さんは「一つの卵を6等分くらいに切ってチャーハンに入れ、中華料理用のおたまで、さらにつぶしながらいためます。生卵と違って、煮込んで硬くなったおでんの卵は黄身よりも、白身の方が、味がしみ込んでうまい」と解説。今は出していないが、以前は店で作っていたという。生卵ならば黄身だが、おでんの卵の場合は白身に濃厚なエキスがしみ込んでいるという真理を再認識できる。

 また、ある女性有名人のブログでは「炊き込みご飯」が紹介されていた。具は、こんにゃく、卵、ちくわ&さつま揚げなど魚介系の練り物で、いずれも細かく刻んで出汁とともに炊飯器に入れる。記者が考えるに、牛すじ(カレーにも合う)やタコといった関西系の具も悪くなかろう。逆に「適さない具」は、ちくわぶ。米と小麦粉という炭水化物同士でバッティングする。

 このほかにも天ぷらやフライなど揚げ物も考えられるが、キリがないのでこの辺で“店じまい”。おでんのリメイク、何でもありなので、暇なときに考えてみるのも一興だ。(デイリースポーツ・北村泰介)

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