オオサンショウウオ“多頭飼い”がブーム!?キモカワ巨大ぬいぐるみが謎の人気
京都水族館が販売している「オオサンショウウオのぬいぐるみ」が人気です。特に長さ1・7メートルもある巨大サイズは、店頭でもオンラインでも、入荷した瞬間に即完売してしまうほど。“キモカワ”とも言うべき不思議な魅力にはまり、来館するごとに「もう一頭お友だちを…」と買い求め、“多頭飼い”してしまう人もいるとか。あなたも謎多きオオサンショウウオの魔性に取りつかれてみませんか?
同館は京都に立地する特色を打ち出すため、鴨川に古来より生息するオオサンショウウオの飼育に力を入れています。館内に入ってすぐの「京の川」エリアに約20頭を展示。夜行性ということもあり、開館時間のほとんどは動くこともなく、仲間同士重なり合った状態で身をひそめているだけですが、なぜか多くの人たちが足を止めてしまう話題の生き物なのだそう。「特に女性に人気ですね、何時間もじっと見つめている人もいます」と、副館長で飼育担当の關慎太郎さん。
成長すると150センチほどの大きさになる世界最大級の両生類ですが、餌は週2回ごとに川魚のウグイを一、二切れずつという意外な小食ぶり。国の特別天然記念物にも指定されていますが、生態にはいろいろ謎が多いと言われています。
そんなオオサンショウウオが、なぜかミュージアムショップでもっとも売れています。S(約20センチ)、M(約30センチ)、L(約55センチ)、LL(約90センチ)、超特大(約170センチ)の5サイズを展開。広報担当の前田璃奈さんによると「しっとりすべすべした手触り感と、たっぷりの綿をつめたマシュマロボディに、つぶらな黒い瞳がチャームポイントです」。一方、短く太いところがたまらなくキュートに見える足指は、前あし4本、後あし5本と、実物を忠実に再現しています。かわいさとリアルさのバランスがとれているのが人気の秘密なのでしょうか。「どうでしょうか。開館当初から根強い人気の商品ですが…。どうしてこんなに売れているか、わからないんです」。
最近は、LLもしくは超特大サイズを購入するのにあわせて、ショップ内にいる4、5人の全スタッフが一斉に「オオサンショウウオ、お買い上げありがとうございますーーー!!」と独特の掛け声をかけるのが話題に。SNSでは「ホストクラブのシャンパンコールのようだ」とも投稿されていました。「大学サークルの方たちが購買したときは大盛り上がりで、スタッフと一緒にコールしてくれました」と販売スタッフの方。それは楽しそうですね!。
SNS効果もあったのか、年末年始のLLサイズの売れ行きは前年比1・5倍になったそう。「しかし…そもそもこのコールも開館当初から行っていたことなんです。どうして今、突然SNSで話題になったのか、わからないんです」。
さすが謎多きのオオサンショウウオにまつわること。ぬいぐるみもわからないことだらけです。
昨年から販売開始した「オオサンショウウオのハンドパペット(指人形)」もじわじわ売り上げを伸ばしているといいます。同館のオオサンショウウオ人気はまだまだ続きそうです。(神戸新聞特約記者・山本 明)
※「オオサンショウウオのぬいぐるみ」Sサイズ930円、LLサイズ3150円、超特大サイズ25720円。「オオサンショウウオのハンドパペット(指人形)」1080円。(全て税込)