京都ブラックサンダー復活に歓喜の声「これこれ」「抹茶味濃い」

 昨年11月1日に発売を開始し、わずか2カ月弱で発売中止となった、ある「ブラックサンダー」シリーズが今月に入ってから発売を再開し、「これこれ 抹茶味のブラックサンダー 抹茶味が濃くて美味だったー」「宇治抹茶の香りとブラックサンダーのザクザク食感」などとSNSでは歓喜の声が挙がっている。そのブラックサンダーとは、宇治抹茶を使用した「京都ブラックサンダー」。現在は、京都エリアのほか関西空港など大阪エリアでも購入できる(8袋入り600円、14袋入り1000円、いずれも税別)ようになっているが、いったん発売を中止した理由や、その人気の秘密を有楽製菓株式会社(本社・東京都小平市)のマーケティング部・内藤瑠美さんに聞いた。

-京都ブラックサンダーの発売を2月1日に再開されましたが、一時発売を中止したのはなぜですか?

内藤さん「まったく生産が追い付かなくなったためです。去年の11月から京都駅の他、観光地のお土産屋さんで発売を開始しましたが、数日で安定供給が難しくなるほどのペースで多くの方に手に取っていただけまして…一部販売エリアを制限させていただきました。当初は12月には大阪エリアでも発売する予定だったのですが、それもできず京都エリアの一部土産店舗だけとさせていただきました。それでも供給が厳しくなり、今年の1月11日出荷分をもって一度発売を中止し、在庫確保のため作り貯めをしようということになりました」

-想定以上に人気が出たということですね。過去にも発売を中止したことはあったのですか?

内藤さん「2013~14年に台湾でブラックサンダーがブームになりました。そのときは台湾の方がわざわざ来日して、大量に買い占めるようなこともありました。この時は「ビッグサンダー」を作り貯めをするため発売を一度中止しましたが、そのとき以来ですね」

-京都ブラックサンダーが人気が出ている理由について、どう思いますか?

内藤さん「以前にも一部コンビニ限定で『もちもちブラックサンダー抹茶』という商品を出したことがあります。その時にも好評だったんですが、もともとチョコと抹茶って相性がいいんです。そこで今回は、具材としてではなく、初めてカバーチョコレートを抹茶にしようと。これで見た目から抹茶と分かります。また、京都土産で有名な『おたべ』を作っている株式会社美十さんの監修のもと作っています、そのあたりが人気が出た理由でしょうか」

-見た目だけなく味の方も本格的なのですね。ところで、これだけ人気が出たら、全国のコンビニで、しかも通常の1袋売りをすればもっと儲かると思うのですが。

内藤さん「現在、バラでなく8袋入りと14袋入りと2種類の箱で販売させていただいています。あくまでお土産用ですので。全国展開については、現時点では予定しておりません。北海道限定のホワイトチョコをコーディングした「白いブラックサンダー」は現在自社のオンラインショップで販売しており、全国の皆様に購入していただけますので、(京都ブラックサンダーも)将来的にはあるかも知れませんが…。また、2月14日までであれば、現在東京駅にて期間限定ショップとして『ブラックサンダー義理チョコショップ』を開催しておりますので、そこで京都ブラックサンダーも特別に購入できるようになっています」

  ◇   ◇

 ネット上の声を紹介すると「義理チョコ用に買いに行ったー」と季節的な活用法もあるほか、「お土産用じゃなく自分用に買ってみた」と購入する人も少なくない。しばらく京都ブラックサンダー・ブームは続きそうだ。(神戸新聞・佐藤利幸)

◆ブラックサンダーとは 1994年より有楽製菓株式会社が販売している、ココアクッキーとプレーンビスケットをチョコレートでコーティングしたポケット菓子。ザクザクとした食感を特徴とし、クッキーベースでボリュームがありながら、30 円(税別)というハイコストパフォーマンスで若者を中心に支持されている。お菓子らしからぬ商品名や「若い女性に大ヒット中!」といった斜め上をいくキャッチコピーで、独自の世界観を創造し、「白いブラックサンダー」など、累計200 種類(※パッケージリニューアルを含む)を超えるシリーズ商品も展開している。

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