あの名菓子も加熱式に?マイコスは駄菓子屋で購入可能です 本家からは抗議も
JTが先日、新型の「加熱式たばこ」を投入するなど、市場ではいま愛煙家獲得をめぐる各社の競争がヒートアップしている。そして、また新たな加熱式用たばこスティックが発売、かと思いきや…。
フィリップ・モリス・インターナショナルから発売されている人気の加熱式たばこ「アイコス(IQOS)」をほうふつさせるその名も「マイコス(my QOS)」(1箱50円、税別)。オリオン株式会社(本社・大阪市)から1951年に発売されたお菓子「ココアシガレット」の進化版といえば、想像がつくだろう。子どものころ、このココアシガレットを口にくわえ、大人がたばこを吸っている仕草を真似をした中高年たちにとっては、懐かしいお菓子だ。
そしてネット上では、マイコスというネーミングの面白さも手伝って、この商品が話題になっている。「マイコすワロタ。」「たばこがアイコスになってて時代を感じまくっている」「う、嘘だろ…(笑)めっちゃ食べたいわ!」「オリオンさん、やりますね!」と評判になっている。
マイコスを市場に投入したオリオン株式会社の担当者に話を聞いた。
-どうしてマイコスを開発したのですか。
「ウチは大阪でパロディ商品を追求している会社。見てたのしい、もらってうれしい、食べておいしい、またほしい、をコンセプトに開発しています。1951年ごろからココアシガレットを発売して、そのときは子どもが喫煙をイメージできるお菓子を、ということでした。たばこは国の貴重な財源で、いいモノだったのですが、月日が流れて、たばこは、いいモノからよくないモノへ。ウチも生まれ変わらないといけません。そこで禁煙を応援する商品を、ということで(マイコスを)発売しました。子ども用というより大人が対象ですね。その分、ハッカが強いです」
-それでパッケージにも「2011年からあなたの禁煙を応援します。」と書いているんですね。パッケージにはそのほか、舞妓さんのイラストが描かれていますが、まさか、それでマイコス…?
「それもありますが、駄菓子で世界を笑顔にしたいという思いから、舞妓を採用しています。インバウンド向け商品として、外国の方にも手にとってもらいたいです」
-なるほど。昨年6月の発売から9カ月が経過しましたが、反響はどうですか?
「たくさんの人がツイッターで取り上げてくれているので、イメージしていた反響はあると感じています。それと…」
-それと?
「本家から直接抗議を受けまして…」
-本家と言いますと、アイコスを発売しているフィリップ・モリスからですか?
「そうです。去年の8月ごろです。それでmy QOSからmy COSに変えることにしました。ただ、フィリップ・モリスについてはウチから反論文を送っています」
本家とのバトルはこれ以上「加熱」してほしくないが…。
(神戸新聞・佐藤利幸)