トイレットペーパー「リボン折り」は汚くないの?マナー講師に聞いた

 記者が挑戦したトイレットペーパーリボン。一部破れてしまった
 女子力の限界が…。記者が作った「なんちゃってハート」
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 駅や店のトイレに入ったら、トイレットペーパーがリボンになっていた-という目撃談が、SNS上で話題になっています。グーグル検索で「といれ」と打つと、予測検索ワードの上位に「トイレットペーパーリボン」と表示されるほど。「おもてなし力」や「女子力」をアピールとして紹介するサイトの一方で、「汚い手でやめて」という悲鳴も。マナー上は何が正しいのでしょうか。

 トイレットペーパーをさまざまな形に折る「トイレットペーパーアート」は、2011年に出版された東京大学折紙サークルの作品集が話題を集め、その後もたびたび注目されてきた。だが、2年ほど前から、ノロウイルスなど感染症を媒介する恐れがあるとして、「たしなみ」とも思われていた「三角折り」を病院などで禁止する動きが拡大。一方、女性向けサイトでは、お客を招いたときのサプライズ演出として、花やリボン、ハート型などの華やかなトイレットペーパーアートが度々紹介されている。

 今回もどうやら動画アプリTiktokで制作過程が投稿されたこともあって、ツイッターには目撃情報や「作ってみた!」という投稿が続々。だが、洗ってもいない手で折るのは「汚すぎる」「これが女子力なんて」と批判が巻き起こっている。

 記者も会社のトイレで実際に作ってみたが、慣れない上に不器用で、何度もリボンの形を手で整え、5分ほどかかってようやく完成。写真を撮ったときは「意外とカワイイやん」とも思ったが、どこの誰かも分からない人が-というのは、引いてしまう気持ちも正直理解できた。せっかくの気持ちが無駄にならないためには? マナー講師である「あい☆えがお」の山本えり代表に聞いた。

 -トイレットペーパーの三角折りは昔からありますが。

 「三角折りは、ホテルできれいに清掃をした証として折ったのがきっかけで広まったと言われています。トイレットペーパーは薄く、ロールをクルクル回して切ったままだと次の方が取りにくいのは確か。次の方が使いやすいようにという気持ちからだと思います」

 -SNSではリボン結びが話題になっています。用を足した後、洗っていない手で結ぶのはやめてほしいという意見もあります。

 「リボン結びが流行っているのは、トイレでこれを見た人が『いいな』と思って徐々に広がっていったのでしょう。でも、拭いた後に作ると衛生上の懸念も生じます。『次の人のために』という心を届けるのであれば、例えば、自分が使う分を先に取っておいて、三角折りやリボン結びを作った後に拭くなど、清潔な手で折ることを心掛けてはいががでしょうか」

(まいどなニュース・広畑千春)

▼山本えり 神戸新聞文化センター(http://k-cc.jp/)ゆめタウン姫路KCC「ハッピースピーチ&マナー」講座を担当。あい☆えがお代表。

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