10連休、パートの妻が出勤で…ワンオペ育児におびえる父たち

 10連休となる今年のゴールデンウィーク(4月27日~5月6日)。夏休みの4分の1という長さに「どこに行くにも高額&人混みで、恐怖で仕方ない」と嘆くママは多いのでは。でも、ひそかにおびえているのは、妻がサービス業や物販・飲食店勤務、介護職など「休めない」職場で働いているパパたち。普段と立場が“逆転”し、「ワンオペ」の日々をどう乗り切ったらいいのでしょうか。

 金融機関に勤める西宮市の30代男性は、小学生と保育園に通う2人の子どもと、アパレルショップで働く妻との4人暮らしです。普段は仕事や付き合いで帰宅が遅くなることも多く、育児や家事はほぼ妻任せですが、今回の10連休、当然妻の働く店も書き入れ時で休みはなし。さらに妻の同僚は子育て中の人が多く「人手が足らず、自分だけ休む訳にはいかない」と半分近く出勤になる見込みといいます。上の子の学校では「休みはどこに行く」などと自慢し合っているといい、男性は「子どもの期待値も高まっているけど、もう、何をして過ごしていいかわからなくて。子どもは『ママと一緒じゃないと寝られない』とごねるので実家に帰る訳にもいかず、今からゴールデンウィークに近隣でやっているイベントを検索しまくっています。でも、どこも多そうですよね…」と弱り切っています。

 妻が介護施設で働く公務員の男性(39)も、自身は10連休だそうですが、妻が休めるのはわずか2日で、さらに宿直勤務まで。子どもはまだ4歳で手がかかるお年頃ですし、男性は「もう実家に逃げます」と早々に宣言しています。ですが、その実家の母も仕事があり「任せっきりは勘弁して」と言われたそうで、「想像するだけで怖い。妻は、僕の休日出勤が続くとよく怒っていたけれど、こんな思いだったのかもしれないですね」と苦り切っています。

 ■近くの公園でも大丈夫。「自分が楽しめる」ことを

 日本で初めて「プレーリーダー」という職業に就き、40年にわたり子どもの遊びにかかわってきたNPO法人「日本冒険遊び場づくり協会」(東京都)評議員の天野秀昭さんは「子どもを楽しませてあげよう、と思うと失敗します。まずはお父さんが楽しいことを探して」とアドバイスします。「例えば、近くの公園の砂場で、本気で超巨大な彫像を作ってもいい。道具がなければ、プリンやラーメンの入れ物でも十分。頑張りすぎるとお父さんの方が疲れるし、子どもがかわいくなくなっちゃう。それもお母さんの大変さが分かるという意味ではいいことでもあるけれど、せっかくの機会。子どもと一緒に楽しめるものを見つけたら、すごく素敵な時間になりますよ」

(まいどなニュース・広畑千春)

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