チコちゃんテレビの枠超え快進撃 マンガ連載、ペーパーフィギュアに!
「ボーっと生きてんじゃねーよ!」の決めゼリフで人気沸騰中の「チコちゃん」が、ペーパーフィギュアになったとSNSで話題です。15日に発売された少年向けマンガ雑誌「コロコロコミック」5月号の付録になったことで、「可愛いよねー おじさん爆買い!」「この歳になってコロコロ買うとは思わなかった」など、本来の愛読者である子どもたちのみならず、チコちゃんに叱られたい大人たちからも熱い視線を集めています。同誌では連載も始まっており、4月26日には初のコミック単行本も出版されるそう。テレビの枠を越えて快進撃が止まらぬチコちゃん。いやはやそこまでだとは知りませんでした。ああ、ボーッと生きててすみません…。
チコちゃんは、NHK総合テレビの人気クイズ番組「チコちゃんに叱られる!」(毎週金曜午後7時57分から、再放送毎週土曜午前8時15分から)の主人公。おかっぱ頭でちょっと毒舌な5歳の女の子という設定で、日常の素朴な疑問を大人の出演者に問いかけては、答えられないと巨大化した真っ赤な顔で「ボーッと生きてんじゃねーよ!」と叱りつけます。その痛快なやり取りや、最新のCGを駆使した表情の面白さなどでブームになっています。
今回注目を集めている付録のペーパーフィギュアは、組み立てると高さ10センチほどの大きさ。顔の部分が回せるようになっていて、クルクル動かすと…にこやかな表情が一転、おなじみの怒り顔に! その仕組みにツイッター上では「面白い」「クオリティ高い」との声があがっています。一方、付録を通じて人気番組がマンガの連載になったことを知り、驚くつぶやきも見られました。
■コロコロコミック編集部の担当者に聞きました
連載が始まった経緯や、今回の付録の内容について、小学館コロコロコミック編集部の担当者に聞きました。
-人気番組との連携に驚く声がありました。
「8月末に放送された『子どもはどうしてうんこが好きなの?』というテーマの時に編集長が取材を受けたことがあり、その際のご縁もあってマンガの連載が始まりました。幅広い年代層の人が見ているテレビ番組ですが、小学生も結構見ているとのことで、NHKさんとの思いが一致しました」
-女の子が主人公のマンガがコロコロコミックに掲載されるのは珍しい、とツイッターで書いている人もいます。
「読者層である小学生男子は、女の子を意識してしまう微妙な時期です。女の子が主人公というだけで、恥ずかしくてマンガが読めなくなるというケースもあるようです。しかし、チコちゃんは怒った顔の面白さなどで人気を呼んでいることもあり、多くの読者に受け入れてもらえています」
-マンガの内容はどんなものですか。
「チコちゃんがいろいろな場所に出かけて、大人たちを叱るというかたちです。5月はチョウとガの見分け方、4月はバターとマーガリンの違い、たまごに赤色と白色がある理由を取り上げました、執筆している新人漫画家・住吉リョウさんが、子どものころに疑問だったことなどを取り上げており、オリジナルの内容です。今後は番組の内容と連動することもあるかも知れません」
-フィギュアの付録をつくろうと思ったのはなぜですか。
「チコちゃんのグッズは、ノートやクリアファイルなど平べったいものはありますが、立体になったものは少ないようでした。雑誌社ということもあり、紙を組み立てる付録をつくる技術には強みがあるので、取り組みました」
-顔を回転させて表情が変えられるようになっているなど、クオリティが高いと評判です。
「最初の案は単純な箱型の人形でしたが、チコちゃんらしさを表現するために、顔が変えられる仕掛けを入れました。また、大人が見てもかわいく感じてもらえるように、とてもこだわりました。そのかいもあり、読者からは親子で一緒に楽しめたという声を聞いています」
26日に発売されるコミック単行本では、これまでの連載に加え、新たに描き下ろした内容も含まれるそう。テレビ番組が毎週待てない方、ぜひお手元にいかがでしょう。ページを開けばいつでもチコちゃんが叱ってくれますよ…!?
(まいどなニュース・川上隆宏)
◆小学館「チコちゃんに叱られる! 1」(4月26日発売)
著:住吉リョウ 監修・協力:NHK 600円(税込)
https://www.shogakukan.co.jp/books/09143028