「新聞拝んでもご利益がありそう」 京都新聞の名刺広告が話題
改元初日5月1日付の新聞各社の一面は「新天皇即位」「令和始動」と改元一色となった。そんななか京都新聞の中面に掲載された広告がSNS上で話題になっている。「天皇陛下御即位を祝し心よりお慶び申し上げます」とお祝いの言葉に続き、広告主となる神社がズラリ。「伏見稲荷大社」「平安神宮」「八坂神社」「北野天満宮」…と有名神社とその宮司の名前が並んでいる。
京都観光や修学旅行などで訪れたことがある神社の名前が並んでいることで、「最強の布陣感」「京都でしかできないやつ」「仕事で新聞広告作ったりもしますが、こんな新聞広告初めて見ました。なんて神々しい文字面」「新聞拝んでもご利益がありそう」と大きな反響があった。
■名刺広告ってなに?
通常の新聞広告はキャッチコピーとともに商品の名前やその写真を掲載する。これに対して名刺広告は特定の商品ではなく、会社や個人をPRするために掲載される。主な掲載時期は元旦付の「謹賀新年」名刺広告、お盆の「暑中お見舞い」名刺広告、そして各新聞社周年記念の「創刊○○周年おめでとうございます」という名刺広告となる。ただ、この名刺広告自体「年々減っている」(地方紙広告局員)とのこと。
■京都新聞営業局に聞いた
話題となっている京都新聞の営業局担当者に聞いた。
-有名神社の名刺広告がズラリと並んでいますが、例年、掲載していますか?
「例年ではございません。これだけ並ぶのは珍しいですね。出稿元の水明会さんには毎年大みそかと慶弔ごとの大きな節目の際にはご出稿いただいています」
-ネットで話題になっています。新聞拝んでいるだけでもご利益がありそう、と。
「京都には皇室ゆかりの場所も多く、京都に住んでいる者には身近に感じています。今回の件で、全国の方から関心をもっていただいたことには素直にうれしいですね」
-他府県の方がバックナンバーを欲しい場合、購入できますか?
「はい、ご購入いただけます。京都新聞の文化センターにメールかお電話(075・256・0007)をいただければ、郵送料を含めた合計金額をお伝えします。先に指定口座に振り込んでいただいた後、確認して郵送します。営業時間は平日の10時から17時となっています」
京都新聞は1879(明治12)年に「京都商事迅報」として産声をあげ、創刊140年の歴史を持つ新聞社。本社は京都市中京区、京都御所の近くにある。
■他の地方は?
ちなみに全国的に有名な神社を販売地域にもつ新聞社の名刺広告はどうだったのか。令和にゆかりの神社、福岡県の太宰府天満宮は西日本新聞に、愛知県の熱田神宮は中日新聞に掲載されていた。いずれも京都新聞ほど大きくはなかった。
(まいどなニュース・佐藤利幸)