「太鼓の達人」の太鼓盗難事件、犯人の窃盗手口から常習性も 背後関係の捜査も 小川泰平氏が指摘
愛知県・北名古屋市内で人気音楽ゲーム「太鼓の達人」の太鼓が2人組の男に持ち去られ、その現場を撮った防犯カメラの映像が報じられたことを受け、元神奈川県警刑事で犯罪ジャーナリストの小川泰平氏は4日、デイリースポーツの取材に対し、その窃盗行為の常習性を指摘した。
4月29日、北名古屋市内のショッピングモール内のゲームコーナーで、店員不在時に、少年とみられる2人組が「太鼓の達人」の前に現れた。1人がバチを取って太鼓を叩く役目となり、その間に、もう1人が太鼓の裏に手を入れて固定しているボルトネジを外している。約7分後、2人は固定されていたはずの太鼓をゲーム本体から外して青い袋をかぶせ、店外に持ち出した。“プロ顔負け”の動きで、他の客もいる中での17分40秒の出来事だった。その一部始終の映像が3日朝からテレビ各局の情報番組で放映されていた。
小川氏は「容疑者は若い者ですが、映像を見てみると、慣れているなと思いました。初めて来て盗んで行ったとは思えない動きです」と、その常習性を指摘した。
この太鼓を盗んだ2人組は少年とみられ、3日に犯人と名乗る少年と母親から謝罪したいと警察に連絡があったという。
小川氏は「この少年と思われる2人組は、動きからして初めてではないと思われる。他にも、太鼓の達人を狙った犯行があるのではないか。この少年に関しては年齢からしても転売目的ではなく、個人で楽しむためだと思われるが、背後の不良グループ等も視野に入れて警察は捜査を進めていると思われる」と指摘した。
「太鼓の達人」は2001年にゲームセンターに登場。童謡やアニメ主題歌など700曲以上が収録されており、画面に流れる音符が“判定枠”に重なる瞬間、指示に合わせて太鼓の面やフチをバチで叩き、リズム感を競うゲーム。スマートフォン向けのアプリなどをダウンロードしてプレーする人も多い。
小川氏は「外国人の若い方にも人気があり、自国にも似たようなものがあるらしく、日本に来て楽しんでいるようです。実際にプレーしているのを見たことがあるが、うまいです」と海外でも普及しているゲームであることを解説した。