父の日に「お疲れサバ」 究極のサバ缶と西日本最古のワイナリーのコラボがすごい

 栄養価の高さや美容、健康に効果があるとして、日本列島を席巻しているサバ缶ブーム。安さも魅力のところ、あえて素材や味にこだわり尽くし、1缶1200円の至高のサバ缶を作り上げた大阪の会社が、発売1周年を記念し、西日本最古のワイナリーとさらにゴージャスな限定サバ缶&ワインセットを作った。その名も「鯖の頂きNO.39(ナンバー・サンキュー)」。おしゃれな外装や、すでに一つの料理の域に達した3種の味はもちろん、ダジャレの効いた特製パッケージなど、感謝の思いがぎゅうぎゅうに詰め込まれている。

 そのサバ缶は、ノルウェー産の脂ののったサバを使用。それだけでも食事になり、お酒が好きな人なら最高のアテにもなるようにと、調味料の配合を0.1グラム単位で検討し、加熱時間や温度など徹底的に製法を吟味して作られた。

 黒コショウ、白コショウ、グリーンペッパーが絶妙のバランスの上品なオリーブオイル漬け「トリプルミックスペッパー」▽ニンニクと唐辛子の効いたオイルでサバの旨味を引き出す「チリ&ガーリック」▽本格スパイスを使いじっくり煮込んだようなコクと味わいが食欲をそそる「スパイシーリッチカレー」の3種。昨年6月からオンラインショップで販売するが、発売以来品切れが続き、予約販売になっている。

 さらに、1周年に合わせ「大阪からさらにスペシャルなものを発信しよう」と、大阪府柏原市にある西日本最古のワイナリー「カタシモワイナリー」にコラボを提案したところ、ワイナリー側も快諾。自社農園で減農薬栽培した堅下本葡萄(甲州)を使った、洋ナシのような香りのある辛口白ワインとのギフトセットを限定販売することになった。

 で、気になるのはどんな会社が作ったの?というところだが、実は水産加工会社ではなく、大阪市の広告制作会社という。担当者に聞いた。

 -そもそも、なぜ広告制作会社がサバ缶を?

 「弊社は大阪を中心に、企業の広告やWeb制作を行っているのですが、3年ほど前、創立20周年記念に『他にないこだわりの逸品を』と考えていた際、全体統括の上司が『アバランチだからサバランチなんてどう?』と言ったのがきっかけでした。年がら年中ダジャレを言ってる上司なので、最初はピンと来なかったんですが、後でジワジワきて…」

 -でも、作るのは大変だったのでは?

 「ええ。全く未知の世界でしたし、そもそも記念品なのでロット数が少なく、元が取れないとして缶詰加工会社数十社に断られました。最終的に京都の缶詰加工会社が引き受けてくださったんですが、次は味。当時はまだ洋風のサバ缶は少なかった上、製造工程で高温高圧で加熱するので味わいが変わってしまう。料理の味を再現してくれる『味覚アドバイザー』と一緒に、3~4カ月、仕事そっちのけで100回以上試食を重ねました」

 -ちょっとうらやましいですが…それでこの3種に?

 「いえ、最初はトリプルミックスペッパーとチリ&ガーリックの2種類でした。どちらも甲乙つけがたくて、それなら2種類作っちゃえ!と。すると取引先から『売らへんの?』とお声がけ頂き、事業化が決定しました。2種より3種の方が収まりがいいし、お酒を飲まない方やリピートの方にも新しい驚きを届けたいと、全く違うカレー味にしたんです」

 -ちなみにNo.38ですが、まさか…。

 「ええ!『38(サバ)』です! 今回の1周年記念セットも、『38+1(1周年・プラス1アイテム)=39』で『39(サンキュー)』です! 作ったときは1周年のことまで考えてなかったんですけど、ぴったり過ぎてこれで行くしかない!と。だから、37以下の番号はありません」

 「さらに、通常は缶の外装は白なんですが、1周年は『お疲れサバ』『お姫サバ』など製造工程やサバにかけた38種のイラストを描かせて頂きました」

 -サバじゃなかったら、何になってたんですか?

「広告を企画しているので、塗り薬の『(企画が)オモシロクナール』とか…」

 -サバ缶にして、良かったですね!

(まいどなニュース・広畑千春)

  ◇  ◇

「鯖の頂きNo.38」各1200円(税別)、ギフトボックス「No.39(ナンバー・サンキュー)」税・送料込み1万3800円(380セット限定)。父の日に合わせ、6月6日までオンラインショップ(http://www.no-38.com/)での購入者向けに、手書きメッセージや記念写真が添えられるサービスや、6月2、9日には大阪市内で購入者対象のフォトイベントも開く。

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