安田純平氏「愛国者のふりをして売国行為をする人」を糾弾 イタリア人男性解放に…

 ジャーナリストの安田純平氏(45)が24日、ツイッターを更新。シリアで拘束されていた30代のイタリア人男性が解放された報道を受けて、その経緯を検証しながら、自身の拘束時に日本から身代金が支払われたという説を改めて否定。そういった情報を拡散する声に対して「愛国者のふりをして売国行為をする人」と糾弾し、大手メディアやネットの現状について「由々しき事態」と憂えた。

 安田氏は「おおおおおおおおお!よかった!」と第一声をツイート後、「解放されたイタリア人は犯罪に関与した容疑で逮捕状が出ていたとか。シリアから離れたアダナで行方不明になっており、過去に身代金を払ったイタリアが3年も解放できないのは自作自演を疑っているからだろうと思っていましたが、これが事実ならやはりそうだったのかも?」と指摘した。

 その上で、安田氏は「過去のシリアにおけるイタリア人の人質については、私の拘束中にトルコで取材をしていた複数の記者が、解放と引き換えに現金が受け渡される様子を撮影した動画を見ている」とし、「このときは半年で解放。3年も解放されなかったのは、イタリア政府が今回は交渉に応じなかったからと考えるのが自然だろう」とした。

 安田氏は「拘束者は、わざわざイタリア人を同じ施設に入れて私に見せた。身代金を払わなければ殺害することが分かっているISに日本は払わず、日本人2人が殺害されたが、その日本ですら今回は払った、という噂を流して過去に払ったことがあるイタリアを交渉に引っ張り出そうとしていたと私は見ている」とつづった。

 さらに、安田氏は「帰国後、在日イタリア大使館にこちらから連絡したところ、すぐに大使館員が来たので知っていることは全て話した。日本が払ったという噂を流してイタリアを交渉させようとしているが、私の件では身代金は絶対に払われていないし、絶対解放されるから大丈夫、と伝えていたが時間かかったので心配でした」と訴えた。

 こういった経緯をツイートで連投した安田氏。「日本が直接にしろ間接にしろ金を払う国だというデマを流す拘束者の狙いにまんまと乗せられて、何ら裏を取ることもなくそのまま拡散させて日本を貶める、愛国者のふりをして売国行為をする人たちが大手メディアにもネットにも存在するというのは由々しき事態です」と危機感を募らせた。

 最後に、安田氏は「生存証明を一度も取らずに日本側が金を払うとか、拘束状態での撮影で人質が自由に話しているとか信じているとしたら、よほど拘束者のことを信頼しているということです。イラクでもシリアでも拘束者の追及はその後全くされていない」とし、「人質本人を批判するためなら拘束者を信頼するということでしょう」と皮肉を込めて締めくくった。

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