川崎市のヘイト禁止条例に賛否 舛添氏は「賛成」百田氏は「恐怖の条例」
川崎市が同市内でヘイトスピーチを行った者に対して50万円以下の罰金を科す刑事罰を盛り込んだ条例の素案を市議会に提示し、成立すれば「全国初」となることから注目されている。この条例案に対し、ツイッターでは著名人から賛否両論の主張が展開された。
元東京都知事で国際政治学者の舛添要一氏(70)は25日に更新したツイッターで「川崎市が、罰則付きのヘイト禁止条例を準備中である。表現の自由との関連には配慮が必要だが、賛成である」と条例案を支持した。
舛添氏は「ヒトラーはユダヤ人締め出しの法律を制定し、ホロコーストにつながった。人種差別は、芽のうちに摘み取らねばならない。他国で日本人だという理由のみで迫害される苦痛を想像してみるべきだ」と理由を説明。国際的な見地から、特定の民族や国・地域の出身者を侮辱したり、その生活圏から排斥するような言動には厳しく対処すべきという姿勢を示した。
一方、作家の百田尚樹氏(63)は24日夜に更新したツイッターで「こんな馬鹿げた条例が通るわけがないが、怖いのは、やがてジワジワと少しずつ、外堀を埋められていって、気がついたら恐怖の条例ができてしまう可能性があるということ」と批判。百田氏は「警察よりも恐ろしい権限を持った『委員会』のようなものが、市民を監視する」と持論をツイートした。