初代タイガーマスクがメキシコで襲撃された恐怖体験 都内の防犯パレード前に披露

 プロレスラー・初代タイガーマスクの佐山サトル(61)が5日、東京・北区で警視庁王子署と王子防犯協会による「薬物乱用防止等キャンペーン」に参加。“虎”になる前のメキシコ遠征時代に直面した恐怖体験を明かした。

 佐山は1975年に新日本プロレスに入門後、78年から約2年間、メキシコで「サトル・サヤマ」として活躍する。この日、都内の王子区民センターで行われた特殊詐欺防止の講話の中で、当時のエピソードを披露した。

 佐山は「20歳からメキシコにいたのですが、ある時、街の繁華街で『タバコを貸してくれないか』と声を掛けられた。『私は吸わない』と言って、(相手に対して)後ろを向くと、いきなり背後から首を絞められた。何とか抜け出したら、(相手の仲間も加わって)3対1になってしまった。そこで、空手の技を3発見舞ったら逃げて行きました」と振り返った。

 80年に英国で「サミー・リー」となり、81年に日本でタイガーマスクとなる前の血気盛んな時代でも、スキを見せると襲撃されるという教訓を得た。それでも佐山は「詐欺となると、防ぎようがない。振り込め詐欺に対して暗証番号を聞かれた時の対処方法など考えなければなりません」と訴えた。

 佐山は、主宰する団体「リアルジャパンプロレス」の新間寿会長(84)や所属選手のスーパータイガー、倉島信行(46)らと東京の下町風情が残る北区の十条銀座商店街でパレード。薬物乱用の防止などを訴えた。

 新日本、第1次UWFなどで行動を共にした2人。新間会長から「こんなに反響があるとは。子供から大人まで盛り上がった」と今も健在な初代虎の求心力を絶賛。さらに「私の青春はタイガーマスクと共にあった。彼は心の源流、魂の伝道者」と称えると、佐山は「大人になってから新間さんにはすごいことをしていただいたと分かった。僕は新間派ですから」とエールを送り、新間会長はすかさず「私はタイガー派です」と切り返すノリの良さ。佐山は「今後もこうした活動をやっていきたいと思います」と意欲的だった。

(デイリースポーツ・北村 泰介)

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