夏を彩る七夕祭り…神戸大学が幻想的空間に 梅田で笹飾り、京都ではライトアップも 

 年一度だけ、織姫と彦星が逢うことを許される7月7日の七夕。各地ではさまざまな祭りがおこなわれた。「仙台七夕まつり」や「湘南ひらつか七夕まつり」は全国でもその名を知られる。関西では「令和OSAKA天の川伝説」が大阪の天満橋-北浜あたりで開かれた。

 こうしたなか、「神戸大学七夕祭」が7月7日、神戸市灘区の六甲台第一キャンパスでおこなわれた。大々的に七夕祭りを催す大学は少ないが、神戸大学は今年で14回目の開催。毎年異なるテーマを設け、今回は「忘れられない体験を」と題して日常とは異なるキャンパス空間を演出した。

 キャンドルやステンドグラスによる幻想的な空間づくりのほか、浴衣美人コンテストやステージパフォーマンス、体験型アトラクションが用意された。主催は学生たちでつくる団体・神戸大学ベルカンで、「神大活性化」を目的としている。

 夕暮れのキャンパスには学生のほか、浴衣姿の外国人、近隣の人たちも多く来場した。はじめてきたという親子連れは「屋台(模擬店)がでて、値段も安く、こどもたちは喜んでます」と話す。設置された笹には短冊がつるされ、「たんい(単位)いっぱいとりたい」といった学生らしい願い事も書かれていた。

 七夕は、奈良時代から平安時代にかけて中国から伝わった「乞巧奠(きこうでん)」に由来するという。いわゆる七夕伝説のことだ。月の満ち欠けによる暦で暮らしていた時代は、半月になる旧暦7月7日が七夕。なかでも午前1時ごろに神事がとりおこなわれた。ちょうどこの日のこの時間帯が、彦星(わし座のアルタイル)と織女星(こと座のベガ)、天の川がもっともよく見えたからだといわれる。

 今年は8月7日が旧暦7月7日にあたる。地域によっては旧暦どおりに七夕をおこなうところもある。笹を流すという行為が、みそぎとして盆の準備にもつながるからともいわれる。

 関西ではこの夏、「梅田七夕」が8月8日まで大阪の新梅田シティ・梅田スカイビルで開かれ、本格的な笹飾りなどを見ることができる。

 京都では、「京の七夕」が8月上旬に堀川や二条城、鴨川、北野天満宮などで開かれ、竹の灯ろうなどが風情ある空間をつくりだす。「貴船神社 七夕祭り」は8月15日まで開催され、縁結びのパワースポットとしても知られる貴船神社本宮でライトアップがおこなわれている。

(サンテレビ特約・大西昭彦)

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