関西空港経由で大阪に訪れると、巨大な犬がお出迎え!?…高速から見える驚きの建物とは
関西空港を利用して大阪に訪れると、「巨大な犬」がお出迎えしてくれるって、ご存知ですか?…空港と都心部を結ぶ阪神高速湾岸線。海側の車窓を眺めていると、フォルムが犬に見える大きな建物が見えてきます。その姿に気がついたときの衝撃といったら…ほっこりとあたたかい気持ちになること、請け合いです。折しもG20で世界各国の要人が大阪に集結したばかり。もしかしたら、あの首相もあの大統領も、この風景に驚いて、笑ってくれていたかもしれません…。
巨大な犬に見えるのは、ペットフードや各種ペット用品を手がける企業・ドギーマンハヤシの物流拠点「関西ロジスティックスセンター」です。高速に隣接する大阪府泉佐野市の工業地帯に、2011年7月建設されました。今なお初めて存在を知った人がSNSで驚きの声を投稿する一方、地元の人たちには大変親しまれている建物で「ドギーマンを見ると、大阪に帰ってきたと実感する」というつぶやきも見られるほど。
湾岸線から見える建物は、曲線のフォルムと茶色からベージュ系のカラーリングが絶妙。輪郭がまるで犬の頭から背中のようです。関空から大阪方面に向かうときには、1匹の犬のようですが、反対方向からだと2匹が並んでいるように見えます。また、夜間は倉庫の輪郭が分かるように照明が灯るなど、いつもと違う雰囲気が楽しめます。
なぜこのような建物を作ったのか、広報担当者に聞きました。
-関西ロジスティクスセンターはどんな建物なのでしょう。
「幅104メートル、奥行き99メートル。高さは一番高いところで40メートル、背中に見えるところは28メートルになります。夜間の照明は日没から22時まで点灯します」
-といいますか、なぜ犬のかたちになったのでしょうか。
「創業者会長の構想を踏まえ、一目で分かる広告効果のあるものを数社の設計会社にコンペで提案してもらい、現在の案を採用しました」
-色やデザインにどのようなこだわりがありますか。
「ペットライフを提案する企業として、ワンちゃんのいる生活の楽しさを伝えるきっかけのひとつとして、また高速などを通行中の皆様からも楽しんでいただけるようにと考えました。また、物流センターとしての機能を追求した結果、ダックスフントがモデルのようなデザインになりました」
-センターのことを見た人たちから、どのような反応が寄せられていますか。
「センターの写真はツイッターなどSNSによくアップしていただいています。また、海外の方がよく写真を撮られるとも聞きます」
-ドギーマンさんは本社も犬小屋をイメージしたかたちになっていると聞いたことがあります。建設費なども多くかかったのではないかと想像しますが、建物にこだわる理由があれば教えてください。
「建設費用はかかりますが、創業者会長の『建物を建てるなら、広告効果があるようにする』という考えに基づいています。文字の看板は、認識できる距離に制限がありますが、形状で表現する広告であれば、遠くからでも認識できます」
…なるほど!商才あふれるアイデアという意味でも、とても大阪らしい建物なのかもしれませんね。
(まいどなニュース・川上隆宏)