サプライズ嫌いな彼女のため、プロポーズにGoogleカレンダーで招待…これってうれしい?ネット騒然
プロポーズって感動とサプライズが異常に求められがちですよね。フラッシュモブで街中の人が踊り始めちゃうとか。でも、そんなこと本当にされたら恥ずかしすぎて悶絶もの。相手と大げんかしちゃう人もいますよね…そんなサプライズ嫌いな彼女のために、プロポーズの予定を事前にGoogleカレンダーで周知徹底したという彼氏さんの行動が、ネットで話題になっています。まるで会議の日程調整をするように、「プロポーズ」の予定をつくって、参加の「招待」を送った…とのこと。確かに配慮と誠意あふれた行動のようですが…なにかこの釈然としない感じは何でしょう。今時のデジタルネイティブは、こんなことでいいわけ?…彼氏さんの真意を聞いてみました。
ちなみに今回の行動が明らかになったのは、彼氏さんの知り合いがTwitterで紹介してしまったからです。話題になっていたのは、木浦幹雄(@kur)さんのこんなツイート。「お付き合いしている彼女に『サプライズは嫌だ』と常々言われている某氏、プロポーズがサプライズにならないようにGoogleカレンダーで『プロポーズ』と書いてインビテーションを送った模様。ちなみに承諾されたらしい。」 …7月12日に投稿されると、彼女さんを思いやる気持ちと、意表をついた行動が話題を呼び、18日現在で1万7000近くの「いいね」がつくほどに。その後、木浦さんの投稿を彼氏さん自身が発見。名乗り出たことでどこの誰の話かが判明しました。
それでは、登場いただきましよう。噂の彼氏・中山智文(@txmy)さんです!
-というわけで自己紹介をどうぞ。
「東大の大学院博士課程で研究を行いながら、自分たちで立ち上げたベンチャー企業・カラクリ株式会社というところで、CTO(最高技術責任者)を務めている27歳です。主にコンタクトセンター向けのAIを開発しています」
-しかし…なぜGoogleカレンダーの招待機能を使って、プロポーズの予定をお知らせすることを思いつかれたのでしょう。
「普段から彼女とは位置情報もスケジュールも互いに共有しているので、自然な流れでした。2人のイベントごとは、カレンダーでお互いの空いてる日に予定をいれて『招待』する形でやっており、プロポーズもいつものノリでした」
-普段から予定や位置情報まで共有…。中山さんはITの最先端でご活躍されている印象を受けますが、身の回りのみなさんそんな感じなんでしょうか。
「仕事ではスケジュールは全社員で共有しあってますし、大学院でも研究室の予定は共有しあってます。アポの調整はそれらを見ればほとんど問題ないですね。最近は家族で使えるカレンダーアプリもあるので、一般の方々でも結構普通にリマインドしあっているのではないかと。田舎にいる自分の両親も使ってますよ」
-ただ、普通のデートならともかく、今回はプロポーズの予定ですよね。いつものノリとはいえ、そんな招待通知が来たら、逆に怖いというか、すごく身構えてしまいそうです。
「もともとサプライズみたいなことはやめてほしいといわれていたのもあり、あらかじめ予定を決めておいた方がいいかと思って…。とはいえ、こればかりは『承諾されなかったらどうしよう…』とちょっと思いましたが(笑)」
-返事は、彼女さんからすぐ来たのでしょうか。
「予定に招待した時にLINEがすぐ来ました。カレンダーへの承諾はなかなか来なかったのでちょっと不安でしたが、うまくボタンが押せてなかったみたいです」
-どのような感想を聞かれましたか。
「最初のLINEでは驚いていましたが、特にその後は感想もなく、普通でした。今回のツイートが話題になって、あれ?そんなに話題になること?みたいなことを2人で話しました」
-本当ですか?招待直後のLINEのやり取りを拝見すると、とても驚かれていて、サプライズ嫌いの彼女さんに別の意味のサプライズを提供してしまった印象を持ちますが…。ちなみに彼女さんはどんな方ですか。
「付き合ってから5年になります。優しくて、周りの空気を和やかにしてくれる人で、23歳です。メーカーに勤める文系出身の営業職で、勤め先も分野もITベンチャーで働いている自分とは真逆ですね。ただ、自分の仕事を見ているからか、最近はプログラミングやAIに興味を持って勉強しているみたいです」
-その後、プロポーズされたんですよね。
「麻布十番のちょっといい中華料理屋を予約しました。いままでの感謝を伝える手紙を書いて、『これからもよろしくお願いします、結婚してください』とストレートに伝えました」
-彼女さんからはどんなお返事をもらわれましたか。
「彼女も返事の手紙を用意してくれていて、『返事はもちろんYESです』といわれました。これはサプライズじゃなかったからできることですね(笑)」
-確かに。今回話題になっていることについて、感想をお聞かせください。
「自分や彼女にとっては普通のことでしたが、話題になったことにとても驚いていると同時に、たくさんの人にお祝いされてとても嬉しく思っています。彼女と『いい思い出になったね』と話しました」
これだけ多くの方々に注目されたというのも、桁違いのサプライズですよね。サプライズ嫌いのはずだった彼女さん、結果的にすごいことに巻き込まれている気がしますが、素敵な思い出ができたのであれば、本当に良かったです…。
◇ ◇
今回の件を拡散された木浦さんにもお話を聞きました。
-いやあもう、こんな素敵なおふたりのお話をネットで紹介してしまうなんて、ちょっと野暮じゃないですか?
「デジタルネイティブ世代らしいプロポーズだなと、新鮮だったので投稿しました。昨年の夏ごろに、女子高生が位置情報共有アプリ『Zenly(ゼンリー)』が流行したのご存じですか?いまの10~20代にとっては、さまざまなことを”共有”することが当たり前になってきているので、プロポーズの仕方ひとつとっても、感覚が変わってきているのかもしれませんね」
-ちなみに、中山さんとのご関係は…。
「エンジニアとして一緒に開発に携わっています。プロポーズの件はオフィスで雑談してた時に聞きました。プロポーズの後に行く良いバーがないかという話になったのが、きっかけです。いやあ、こんなプロポーズをするなんて、キザなヤツと鼻につくかもしれませんが、ほんっとに実直でいい人で。仕事もそうなんですが、彼女に対しても一生懸命なところが伝わってきたので、拡散したくなりました」
-そうですか。ここまできたら、みんなでお祝いですね。心よりお幸せに!ネットが好きな人たちも、みんなそろってサプライズが大嫌いですから、次のサプライズもとっても心待ちにしています!
(まいどなニュース特約・川上隆宏)