ロシア連邦総領事館が1日限定でクラブに!謎の企画「CLUBソビエト」がついに開催
総領事館がクラブ空間に!しかもテーマはソビエト!?
意表をつく(酔狂な)組み合わせで多くの人を驚かせた謎の企画「CLUBソビエト@在大阪ロシア連邦総領事館」が27日、ついに、本当に、開催された。会場はもちろん、大阪府豊中市にある正真正銘の在大阪ロシア連邦総領事館。早々に売り切れたチケットを入手できた120人は、普段よほどのことがない限り中に入る機会のない総領事館で、少し不思議なひとときを楽しんだ。
企画したのは、神戸在住のロシア好き会社員の古池麻衣子さんや音楽家の安井麻人さんら有志数人でつくる「関西ソビエト文化サロン実行委員会」。日本人がロシアに抱きがちな「怖い、寒い、暗い」というイメージを変えたいと、古池さんが総領事館の担当者に直談判して実現させた。
最初に、リャボフ・オレグ総領事が登壇。「総領事館がなぜ大阪の中心部ではなく豊中にあるのか。それは、土地が安かったからです」と笑わせつつ、総領事館の普段の仕事や、日本との文化交流の取り組みなどについて説明し、「今日は若い人もたくさん来てくれました。イベントを通じて、ロシアの文化や料理について知ってもらえたら嬉しいです」と歓迎した。
ロシア出身で大阪在住のアントン・ミルチャさんによる簡単なロシア語講座と旧ソ連時代の思い出話、音楽ユニット「短冊」による世界最古の電子楽器テルミンと箏の演奏、著書「共産テクノ」などで知られる音楽発掘家の四方宏明さんと在日ロシア連邦大使館付属ロシア人協会理事のヴェロニカ・カザントセヴァさんによる「ソビエト・ディスコ」に関するトークなどで会場は徐々にヒートアップ。特に四方さんが動画で紹介した「DJ」ならぬ「TJ」、すなわちオープンリールのテープレコーダーを使った「テープ・ジョッキー」のプレイには会場から「おおお」とどよめきが起きていた。
ビュッフェ形式でロシア料理やウォッカを堪能した後は、いよいよ「CLUBソビエト」の時間。重低音がずんずん響く暗闇に色とりどりの光線が飛び交い、壁にはクールなようでダサいようで、1周まわってやっぱりちょっとクールな映像が躍る。DJは四方さんや安井さんらが担当。少しノスタルジックなテクノを中心にプレイし、お堅い印象のある総領事館を見事にクラブ空間に変えてみせた。
音楽に合わせて嬉しそうに体を揺らしていた古池さんは「最初は総領事館側がどこまでやらせてくれるのか全然わからなかったけど、ものすごくフレキシブルで、総領事からも『楽しませたい』という思いをすごく感じた。ぜひ2回目もやりたい」と話していた。
(まいどなニュース・黒川裕生)