松本人志の兄・隆博が「松本興業」を設立 「お笑い」でなく「泣き」を売りに
ダウンタウンの松本人志(55)の実兄で、シンガーソングライターの松本隆博(58)が自称「泣きの総合商社」である「松本興業」を立ち上げることが31日、わかった。「涙活」発案者との共同代表というスタイルをとる。「笑い」を専門とする吉本興業とは一線を画し、新会社は「泣き」を売りにするといい、漫才の頂上決戦である「M-1グランプリ」ならぬ「N(泣き)-1ぐらんぷり」の開催をもくろんでいる。
闇営業騒動の最中、松本は吉本興業の大崎洋会長、岡本昭彦社長に対し、スキャンダルなどで処分を受けた後輩らを救済するために、同社内に新たな部署「松本興業」を作ってほしいと要望していた。「そこでやらかした子やイエローカードの子を引き取るから、“保証人”じゃないけど、生かしたってくれって」と発言。これに対し、岡本社長も7月に開いた会見で「プロジェクトとして(松本興業という)名前がどうかは別にして、松本さんが若い子が活躍できる環境を(作りたい)と。つらい子、大変な子をどう考えてあげるか」と検討課題とする方針を示していた。
ところが、吉本興業内で松本興業が誕生する前に、松本の兄・隆博が先に松本興業を設立させることになった。
隆博は会社勤めをしながら音楽活動を続け、2008年には「お母ちゃんの言うとおり」でメジャーデビュー。その後も各地で家族の絆や感謝の大切さを歌ってきた。その中で、涙で気持ちをデトックスする「涙活」の発案者で、松本興業では共同代表を務める寺井広樹氏と出会い、意気投合。「もっと組織を整え、泣きのエンターテインメントを極めよう」と設立に至ったという。
折しも、反社会勢力との闇営業問題に端を発した吉本興業の「お家騒動」が世間の話題をさらっていたころ。「社名の案は最初からあったけど、これしかない!」と即決。ただ、肝心の弟・人志には、まだ伝えていないという。
“所属タレント”には「涙ソムリエ」や泣ける話に特化した人情噺家「泣語家(なくごか)」、涙の紙芝居師らが名を連ね、脳生理学者で医師でもある有田秀穂・東邦大名誉教授が監修。顧問には名曲「会いたい」を歌った「泣き歌の女王」こと沢田知可子を迎え、泣ける話芸の決定戦「N-1ぐらんぷり」の開催も模索。隆博らは「笑いより泣きの方が向いていると薄々感じている芸人さんにはぜひ、うちに来てほしい。もちろん契約書を巻かせていただき、すべて『光営業』です! でもすみません、儲けは少ないですが…」と涙ぐんだ。
9月22日午後2時からは、東京・上野のセロトニン道場で結成記念イベントを開催。隆博が「泣き唄」を、泣語家の泣石家(なかしや)霊照さんらが人情噺を披露するという。定員50人、1000円。
(まいどなニュース・広畑 千春)
■松本興業 https://matsumoto-kohgyo.com