これが段ボール?!見せてもらおうか…ガンダムとシャアザクが出迎えてくれる高知の八百屋
ガンダム40周年の今年。数々の公式コラボ企画にとどまらず、各地でファンの手による企画が行われています。そんな中、高知県いの町にあるスーパーに段ボールアートのガンダムとシャアザクが登場し、SNSで話題を集めています。最初にお断りしておきますが記者はミンキーモモ世代で、ガンダムは正直詳しくないのですが、頑張ります…。見せてもらおうか。段ボールアートの底力とやらを…!
作っているのは岡林政道さん(63)。この地で長く続く八百屋の二代目です。先月30日に完成した2体を店頭に置いたところ、ツイッターなどで紹介され「段ボール…だと!?」「子どもより大人が集まってきそう」など、次々とコメントが寄せられました。
-すごい完成度ですね!一体どうやって作るんですか?
「適当です」
-えっ。そんな不良みたいな口のきき方やめてください!
「本当なんです。このガンダムとシャアザクはプラモデルを作って全体を見た上で、パーツの形を取っていきます。倍率はプラモ(144分の1)の12倍。実物の12分の1です。プラモデルのパーツそのままではなく、段ボールで表現できるよう作り変えるので、元々の部品数より細かくなっている部分もあります。でもだいたいの作品は適当なんです」
-ええい、ご主人、化け物ですか! でもなぜ、段ボールアートを?
「小さい頃からプラモデルは好きでたくさん作ってたんですけどね。うちは八百屋だから段ボールならいっぱいあるし、タダなので、やってみようかな、と思ったのが3年ほど前。最初は『天空の城ラピュタ』のロボット兵の頭を作ってみたんですが、首から上だけで100枚以上パーツがありましたね。ガンダムやシャアザクに至っては、数えてません笑」
店内にはロボット兵(高さ約2メートル)を始め、シータとパズーが乗り込んだ海賊船「タイガーモス号」に「となりのトトロ」のトトロとメイちゃん、ドラゴンボールの孫悟空、ミニオンズなど、これまでに制作した作品が所狭しと置かれているそうです。
-ご主人の手って魔法みたいですね。何でもできてしまうもの…。制作にどれだけかかるんですか?まさか仕事をさぼって?
「年に2~3作品ぐらいのペースですかね。シャアザクが13作品目になります。もちろん、仕事が終わってからです。去年の秋から犬を飼い始めたので最近は犬が寝た後、夜8時ごろから2~3時間かけて作ってます。やりだしたら集中してしまうので笑 ガンダムは2月から約3カ月、シャアザクの方は5月に始めて8月末に完成したので4カ月近くかかりましたね」
-この先の計画は?
「作りたいものはいっぱいあるけど、未定です。とりあえずガンダムはこれで終了です。でも、いの町に来てくれた人が見てくれて、びっくりして喜んでくれるのを見ると、モチベーションが上がりますね」
とのことでした。ガンダムとシャアザクは、台風の日以外はしばらく店頭で見られるそうです。そうそう「いの町」は高知市に隣接する町で、高知市中心部から車で30分足らずながら、清流日本一に輝いた仁淀川と吉野川が流れ、四国山地の絶景を眺めながらのアクティビティや土佐和紙体験などが楽しめる豊かな町。夏休みは終わってしまいましたが、心の洗濯を兼ねて、名作に会いにいかがでしょう? え?「おだてないでください!!」ですって? もちろん、本気ですよ!!
(まいどなニュース・広畑千春)