「俺にとってはこっちが標準語や」加藤雅也が関西弁で主演映画の舞台挨拶
作家北方謙三の「抱影」を原作としたハードボイルド映画「影に抱かれて眠れ」の舞台挨拶が7日、大阪のなんばパークスシネマであり、主演の加藤雅也や中村ゆり、EXILEの松本利夫ら6人が登壇した。加藤は奈良、中村は大阪出身のため、関西弁全開で挨拶。「いつもと違うじゃないですか」と松本にツッコまれると、「何を言うとんねん。こっちが標準語や」と返して笑いを誘っていた。
酒をこよなく愛する画家の硲冬樹(加藤)が、ある事件をきっかけに横浜の町の闇にのみ込まれていく物語。中村は独身の冬樹が純愛を貫く女性・永井響子、松本は冬樹を兄のように慕うバーテンダー・辻村正人を演じた。監督は「相棒」シリーズの和泉聖治。俳優の中野英雄が初めてプロデューサーを務めていることでも注目を集める。
この日は登壇者6人のうち、松本以外は全員が関西出身という珍しい組み合わせ。中村が「今日は関西弁で喋ります」と宣言すると、加藤も「僕もバリバリの関西人なんで」と続いた。前日横浜などであった舞台挨拶では標準語で喋っていたそうだが、「あれは仮の姿。こっちが本物や。標準語は俺にとっては方言」と言って劇場を沸かせた。
朝ドラ「まんぷく」の撮影や地元奈良市の観光大使として、近年は頻繁に関西に帰っているという加藤。ただ、映画の舞台挨拶が関西で行われることは少ないといい、「まあ僕が言うても増えへんねんけど、今後はこっちでも増やしていきたい。今日は楽屋の弁当も551で嬉しかったしな」と笑いを交えて話した。
近年珍しいほど「男臭い」映画に関係者が懸ける意気込みは強く、加藤は「最近日本ではこういうハードボイルドな映画を作るのが難しくなっているが、心を込めて作った。少しでも多くの人に見ていただいて、またこのような作品を作ることができれば」とマイクを握る手に力を込めた。
「影に抱かれて眠れ」は、関西ではなんばパークスシネマやMOVIXあまがさき、T・ジョイ京都などで上映中。
(まいどなニュース・黒川 裕生)
■「影に抱かれて眠れ」公式サイト http://kagedaka.jp/